103話棺桶の男2 ページ10
A「棺桶…って吸血鬼が使うあの棺桶?」
鉄「?、それ以外に何があるんだ??」
確か『ヒュー』って名前の男の子だっただろうか。
吸血鬼の格好をしていたから、彼の所有物だろう。
等身大以上の棺桶まで用意するとは、何て本格的な《売り》なんだ。
……そういえば、一緒にいないな。
私はもっと情報を引き出せないか質問しようとした矢先、私の肩に誰かの手が置かれる。
振り返ると、よく知る人物が視界に入る。
真昼「あの、何かなくしたんですか?
俺でよければ一緒に捜しますけ…ど…」
A「…………。」
真昼「……………ハッ、翡翠さん!?
ゆ、浴衣?!」
A「え〜〜…」
遅いよ城田君…。
・・・
鉄「二人ともマジ助かる。
今度、温泉の割引券をやるよ」
その後、城田君も混ざって三人で例のものを捜し始めた。
千駄ヶ谷君は私に説明した通りに、城田君にも話す。
案の定、城田君は面食らった表情をしていた。
棺桶という非日常的な用語が出てきても驚くのに、私と城田君にはその類の
私も危うく早とちりするところだった。
その点でいうと、千駄ヶ谷君は少々説明不足なところがある。
彼は良い人だ、棺桶はそういう《売り》であることを伝えて何とか城田君の誤解を解きたい。
私が口を開こうとした瞬間、千駄ヶ谷君の発言が始まりかのように事件が起こった。
鉄「あんたこの辺に住んでんのか?
だったらこの辺吸血鬼多いから気を付けな。
今日も吸血鬼が何か仕掛けてるとか聞いたて来たのによ。
あいつとはぐれちまったし…」
そう城田君に話しかける千駄ヶ谷君の口から『吸血鬼が多い』という言葉が出た。
彼の言い回しは
ひょっとして、良からぬ誤解をしているのは私の方なんじゃ…。
頭の中で整理をする暇もなく、奥から地響きが聞こえてきた。
祭に来た客達は一斉に騒ぎ立て、現場は騒然と化す。
「何?爆発!!」
「銀色のアタッシュケースが爆発したって…!」
私と千駄ヶ谷君は同時に城田君の手元にあるものを見た。
……間違いなく、銀色のアタッシュケースだ。
A「…城田君」
鉄「…あんた爆弾魔だったのか?」
真昼「違う!!」
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レモンティー(プロフ) - 抹茶さん» 返信が遅れてしまい申し訳ありません。翡翠の真昼に対する思いや頑張る姿を褒めていただきありがとうございます。キャラの深掘りもどんどんしていきたいと思っています。私情や漫画(本編)の進行具合によってかなり時間がかかると思いますが今後も更新頑張ります! (2021年10月13日 4時) (レス) id: a8c312a3ba (このIDを非表示/違反報告)
レモンティー(プロフ) - ちゃちゃさん» コメントありがとうございます。長らく放置していたため返信が遅くなってしまい申し訳ありません。キャラの関係性は特に物語が発展するうえで頑張っている部分なのでそこに着目してくださるとは…めっちゃ嬉しいです! (2021年10月13日 4時) (レス) id: a8c312a3ba (このIDを非表示/違反報告)
抹茶 - 翡翠ちゃんの真昼や桜哉、御園との関係性がすごく素敵ですし、大好きな真昼たちのために少しでも支えになりたいと、頑張る翡翠ちゃんがとっても可愛くて、応援したくなります。更新、待っています。 (2021年1月23日 10時) (レス) id: f3d962ce08 (このIDを非表示/違反報告)
ちゃちゃ(プロフ) - 小説すんごくステキです!さくや、御園との関係性最高です! (2021年1月2日 5時) (レス) id: f790642b1e (このIDを非表示/違反報告)
レモンティー(プロフ) - ありまさん» 大変失礼いたしました!更新や再度名前の確認をいたしましたが機能されているでしょうか?また、お名前の変換が(名前)のままになっていないかなども見ていただければ幸いです。ご不明な点がありましたらコメントでお聞かせくださいm(_ _)m (2020年3月18日 18時) (レス) id: a59b8a8518 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:レモンティー | 作成日時:2020年3月14日 21時