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5話空っぽの人形 ページ7

真昼「桜哉の噂話は大体嘘だろ!」

虎雪「あ、駅前のカラオケいかない?割引券あるんだー翡翠さんもどう?」

桜哉「うわああすげー無視!駅ダメ!」

綿貫君の話は見事に流されたけどみんな楽しそうだったので何よりだ。
カラオケの誘いはとても嬉しいのだが帰ってやることが多いため断った。


真昼「俺、帰って洗濯物取り込んでから行くよ!」

A「し、城田君!」

名前を呼んで引き留めた。
城田君も呼ばれてその場で止まる。

A「衣装係さ、大変だろうし手伝「あー大丈夫」」

真昼「安心して、仕上がりに期待してよ」


じゃあなと手を振って行ってしまった。

龍征「まあ、あいつ裁縫プロ並みだし。
任せればいんじゃね?」

A「そうね…じゃあ私はこっちだから」

桜哉「あー俺も俺も」

二人と別れて我が家までの帰路を歩く。
何故か綿貫君も付いてきた。

桜哉「俺の家こっち側なんだよねー
あ、そうそう。さっきの吸血鬼の話どう思う?」


突然に振られた話題に戸惑うもしっかり応えた。

A「でも、いるなら会ってみたい気もするけどね」

すると、綿貫君がピタリと立ち尽くす。
どうしたのかと首を傾げ様子を伺った。

桜哉「ふーん、翡翠さんってそういう類の話は好きなの?」

A「ああーまあ…好きかな?実際ホラー小説とか何冊かあるし…」

再び歩きだした時はそれ以上何も訊いてこなかった。代わりにとんでもない話題を振られた。


桜哉「おまえ、真昼のこと好きだろ。」

A「…うん」

桜哉「え、ちょっ普通隠したがらない?」

私は怪訝な顔の綿貫君を他所に会話を続けた。


A「城田君とは中学から同じになったんだけど…その前の私って感じの悪い餓鬼で…」
その後も淡々と話を述べる。
彼は真剣に私の話を聞いてくれていた。

A「えっと例えるなら空っぽの人形?みたいな。
でも、人を好きになっただけでこんなにも変わるのね。
城田君という人物が好きって自覚があるから今の私が生きてるの。
なんだかこの気持ちを隠すのって…もったいない気がして。」

自分でもわかるくらい、頰に熱を帯びていく感覚がした。

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ナタデココ(プロフ) - 夢主の本性がどのようにバレるのか、果たしてバレないのか、今から楽しみです!! (2016年9月13日 21時) (レス) id: 67a39a2c5a (このIDを非表示/違反報告)
レモンティー(プロフ) - 黒乃栖+眞姫那@虚飾.og66661akasim.liarさん» コメントありがとうございます!更新停止の予定は無いのでご安心下さい^_^ただ、学生であるため土日の方が多く更新することがあります。とても励みになりました!これからも頑張りますね( ´ ▽ ` )ノ (2016年9月10日 9時) (レス) id: a1258340ec (このIDを非表示/違反報告)
黒乃栖+眞姫那@虚飾.og66661akasim.liar - とっても面白かったです!更新頑張ってください!!応援しています!続き待ってます!更新停止だけはやめてください…! (2016年9月9日 23時) (レス) id: 1536a576c8 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:レモンティー | 作成日時:2016年7月25日 13時

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