4話帰り道 ページ6
結局、衣装係の仕事も城田君が担うことになってしまった。
自分が情けない。
何故あそこで引き下がってしまうんだ。
流れも流れで決まっちゃったし…。
A「はぁ…。」
城田君片想い歴3年。
堅物で無表情からまともな人間になった(つもり)私はかなり成長したと思う。
だが、外見を変え以前より社交的になったものの肝心な臆病な私は消えてくれない。
過去の大人しくて冴えない私のままなのだ。
上履きの件以来、城田君と特に絡んだこともない。
だが私は現状に満足している。
恋がこんなにも甘くて心が満たされるものだと彼は教えてくれたから。
勿論、この気持ちも伝える気は毛頭ない。
見ているだけでいいんだ。
A「久々に話せたな…」
ああ、今ものすごくニヤニヤして気持ち悪いんだろうな。
こんなとこ誰かに「見〜ちゃった。見ーちゃった〜♪」
A「！」
背後から聴き覚えのある声がした。
ゆっくり振り返ればそいつは悪戯な笑みでこちらを凝視していた。
桜哉「おやおや〜？お一人でお楽しみですか？」
A「…揶揄わないでよ。綿貫君」
あくまで冷静沈着な態度をとる私。
だが心臓は尋常じゃないくらいバクバク鳴っている。
その奥では三人の男子高校生がこちらに近づいてきた。
そのうちの一人に城田君もいる。
見つけた瞬間、私の鼓動は一気に跳ね上がった。
隣に立つ綿貫桜哉はそんな私の反応を見てニタニタしている。
龍征「ん？誰。」
虎雪「失礼だよ龍ちゃん。同じクラスの翡翠さんだよ。こんにちは〜」
A「こ、こんにちは…」
相変わらず正反対な性格してるなこの二人。
真昼「翡翠さんもこっちだったんだ。
途中まで一緒に帰るか？」
A「へ！？いや私は…」
人数も多いし、何より隣の緑頭の彼で落ち着かない。
やんわりと断ろうと思ったその時だった。
桜哉「いいじゃん！どうせなら一緒に帰ろう。な、翡 翠 さ ん？」
…どういうつもりだろう。
小さく睨みつければ胡散臭い笑顔で返された。
あまり話した事はないけど困るなあ…この人。
・・・
「「はあ？」」
桜哉「いやマジで！！
通り魔みたいなんだけど
その被害者は首や腕に噛まれた痕があって…全身の血が抜かれてたんだって！」
虎雪「え〜こわっ…」
吸血鬼が出る。
そういえばそんな噂もあった。
桜哉「さてっ、今の話はどこまでが嘘でしょーかっあいてっ」
真昼「言うと思った！！女子もいるんだからやめろ」
やはり本人お得意の冗談らしい。
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ナタデココ(プロフ) - 夢主の本性がどのようにバレるのか､果たしてバレないのか、今から楽しみです！！ (2016年9月13日 21時) (
レス) id: 67a39a2c5a (このIDを非表示/違反報告)
レモンティー(プロフ) - 黒乃栖+眞姫那@虚飾.og66661akasim.liarさん» コメントありがとうございます！更新停止の予定は無いのでご安心下さい^_^ただ、学生であるため土日の方が多く更新することがあります。とても励みになりました！これからも頑張りますね( ´ ▽ ` )ﾉ (2016年9月10日 9時) (レス) id: a1258340ec (このIDを非表示/違反報告)
黒乃栖+眞姫那@虚飾.og66661akasim.liar - とっても面白かったです！更新頑張ってください!!応援しています!続き待ってます！更新停止だけはやめてください…！ (2016年9月9日 23時) (レス) id: 1536a576c8 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：レモンティー | 作成日時：2016年7月25日 13時
