29話寿司屋 ページ31
A「あの。何故、こんな事を…」
椿「ただのお礼だよ。うちのベルを保護してくれたらしいじゃないか。
納得いかない顔をしているね？じゃあ君成りに説明すると敵に借りを作りたくないからさ。
僕、君は好きじゃないし。」
さりげなく振られた。
いや、私も貴方に好感なんて微塵もないけど。
メニューを見て寿司の種類を確認する。
A「じゃあ遠慮なく高級ネタを食べる事にしようかしら。私和食が大好きなの。
手始めに鮑とか…「待って」」
椿「ねえ、僕の一家は人数がとても多いんだ。
つまり、余裕があるわけじゃないから。
あんまり、高値のは注文しないでよ。何？どっかのお嬢様か何かなの？殺すよ？」
何もしないって言ったじゃないか。
先刻と言ってることが矛盾している。
だが、本人から途轍もない殺気が溢れでているので止める事にした。
A「あ、そういえば貴方に会ったら言いことがあった。
主人ならあの下僕を何とかしなさい。
失礼ったらありゃしないわ。」
椿「君もね？ベルのこと？
彼はちょっと風変わりだからそこは大目に見てくれると有難いんだけど。」
…本当に普通の会話だ。
呉越同舟のような状態に私は困惑する。
本当に椿は借りを返したいだけなのか？
いいや何か裏があるに違いない。
映画であれば、警戒心を解いた者が真っ先に裏切られて寝首を掻かれる。
さらに警戒心を強め、今後の手掛かりになりそうなワードを会話の中から拾う。
…彼は家族がいると言っていた。大人数って事は全員が吸血鬼だと考えていいだろう。
まさか予想が的中するなんて。
当初のベルキアはご主人様なんて言うから従者の関係だと思っていたけど。
A「…。」
椿の様子を見ているとわかる、この人はベルキア含めて全員を家族だと思っている。
思った以上に極悪ではない……のかも。
椿「君ってさ、苗字は何なの？
ベルから聞いても分からないって言われて…
ね、A？」
不快の極みだなその言い方。
A「敵に名乗る必要はありません。」
椿「釣れないなあ〜。
じゃあこれからはAって呼ばせてもらうよ。」
どうせ名乗っても笑われる落ちは目に見えている。
いや、この人の場合は最終的に「面白くない」と付け加えるだけか。
小腹が空いたため、回転機から好物の寿司を取り口に運ぶ。
やっぱり日本のお寿司は最高だ。
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ナタデココ(プロフ) - 夢主の本性がどのようにバレるのか､果たしてバレないのか、今から楽しみです！！ (2016年9月13日 21時) (
レス) id: 67a39a2c5a (このIDを非表示/違反報告)
レモンティー(プロフ) - 黒乃栖+眞姫那@虚飾.og66661akasim.liarさん» コメントありがとうございます！更新停止の予定は無いのでご安心下さい^_^ただ、学生であるため土日の方が多く更新することがあります。とても励みになりました！これからも頑張りますね( ´ ▽ ` )ﾉ (2016年9月10日 9時) (レス) id: a1258340ec (このIDを非表示/違反報告)
黒乃栖+眞姫那@虚飾.og66661akasim.liar - とっても面白かったです！更新頑張ってください!!応援しています!続き待ってます！更新停止だけはやめてください…！ (2016年9月9日 23時) (レス) id: 1536a576c8 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：レモンティー | 作成日時：2016年7月25日 13時
