155話 ページ16
「前に資料集借りたじゃん？それを返しに行った時にあんたの席教えてもらったの。それから会えばちょこちょこ話さなくもないって感じ。」
「チッ。」
舌打ち？
教えてくれてありがとう、だろーが。
自分で聞いといて機嫌悪くなってんじゃないよ、めんどくさいな。
「なに名前で呼ばれてんだよ。」
「え…ああ、轟くんに？苗字覚えてないんじゃない。」
私も名前呼びはやめてほしい、仲良しだと思われるから。
つーか珍しく自分からよく喋るなこいつ。
どうした？徹夜明け？
ほぼ質問のあたり、私取り調べでもされてんのかなって思うけど。
「朝言ってた普通科のやつに用っつーのは？」
「あー、全然興味ないと思うけど。」
「いいから言えや。」
「マジの取り調べじゃん。…今日佐伯の誕生日でサプライズしようと思ったんだけど、佐伯、朝来るの早いから、寮出る時間教えてもらおうと思って。ほら、準備の途中で佐伯が来たら台無しじゃん？」
「だから今日やたら朝早かったんか。」
「そういうこと。尋問終了ですか？」
こんな洗いざらい話させられるとは。
特に都合悪いことなんてなにもないから良いけど、放課後残ってまで聞くことか？
とりあえず質問は終了したみたいなので、席を立って冷房消したり教室の窓を閉めたりしていく。
教室出るの最後だと戸締りしなきゃいけないのがだるいよなー。
爆豪も座ってないで手伝えよ。
一向に立ち上がる様子のない爆豪にムカつきながら、教室を出る準備を済ませて、荷物を取りに自分の席に戻る。
「お前、人の誕生日とか覚えとんか。」
すると、相変わらず立ち上がる素振りをみせないまま、なかなかに失礼な発言をしてきたこいつ。
私、どんだけ人に興味ないと思われてんの。まあ事実、人の誕生日なんて覚えてないんですけど。
「基本覚えてないよ。佐伯は尋常じゃないくらいの頻度で自己申告してきたから。爆豪はいつだっけ？」
「4月20日。昔から何回も聞いたことあんだろーが。」
その通り。
多分、幼稚園や小学校の自己紹介やらなんやらで何度も聞いたことはあるんだろうけど、私の記憶力で覚えられるはずもない。
よって祝ったことも一度もない。
薄情のお手本みたいなやつだな、私。
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まり - めちゃくちゃ面白いです…！一気読みしました。佐倉ちゃんの誕生日が自分と同じでテンション上がりました！ (2021年6月24日 14時) (
レス) id: 477cae400a (このIDを非表示/違反報告)
エルマー(プロフ) - ゆうさん» とても嬉しいです！応援ありがとうございます！頑張ります (2021年5月30日 16時) (レス) id: 340dba18fb (このIDを非表示/違反報告)
ゆう(プロフ) - いつも楽しく拝見してます、、！続編嬉しいです！完結まで応援してます！！完結しても読み返します！！ (2021年5月22日 11時) (レス) id: 1f46a5e721 (このIDを非表示/違反報告)
エルマー(プロフ) - ハルカさん» コメントありがとうございます。私の好きなタイプの子を書いてるつもりなのでそう言っていただけて嬉しいです！ (2021年5月11日 12時) (レス) id: 340dba18fb (このIDを非表示/違反報告)
ハルカ(プロフ) - こーゆう性格の主人公めっちゃ好き (2021年5月8日 14時) (レス) id: 6f3fd88438 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：エルマー | 作成日時：2021年2月11日 7時
