152話 ページ13
「はいはい。で、要件は？」
なんとかあの2人の元に送還されずに済んだ。
ひとまず安心。
「今日、佐伯の誕生日なのね。」
「ああ、結構前から予告してたよな。」
「で、私は優しいからサプライズで祝おうと、こんな朝早くに登校して準備しよう思って。でもただでさえ佐伯、朝早いじゃん？だから心操くんに佐伯の動向を伝えて欲しいんだよね。」
「へー。分かった、佐伯が寮を出たら連絡すればいいのな、やるよ。」
「ありがとう、助かるわ。あと、やばそうな時は佐伯を引き止めて欲しい。」
「できればな。でも、佐倉って意外とそういうことするんだな。」
「まあ佐伯の誕生日なわけだしね。やるならとことんやるよ私は。じゃ、頼んだ、行ってくるわ。」
「おう、頑張れ。」
そうして再び学校へ急いで向かう。
良かった。
これで強力な助っ人が得られた。時間の目安さえ分かれば準備もしやすくなるし。
それからはなんの問題もなく学校に着いて、順調に準備を進めた。
途中で相澤先生に会って目ん玉飛び出すんじゃないのってくらい驚かれた。
「疲れが溜まってんな、幻覚が見え始めた。」とか言われた。
この扱いはなんなの。
そして、心操くんのアシストもあり、無事サプライズは成功した。
たまたま早く登校したクラスメイトも手伝ってくれたし。
まあ、佐伯の前に教室に来た子に間違えてクラッカーを浴びせかけるという問題はあったけど。
佐伯が喜んでくれたしオールオッケー。
私の力作の飾り付けた佐伯の机も嬉しそうに写真撮ってくれてた。
でもそのあとあっさり片付け始めてたけど。
たしかに授業の邪魔だけど、もうちょっと名残惜しそうにして欲しかった。
そして、主役の佐伯はhappy birthdayメガネをかけて、首からフラワーレイを下げるというひょうきんな格好のまま、私の前に座っている。
「ありがとうね、かなり手の込んだことしてくれて。」
「あんだけ誕生日アピールされたら流石にね。」
「あー、そのおかげか。良かった、アピールしといて。Aにはせいぜいお誕生日ソング歌うくらいしか無理だと思ってたよ。」
「私の期待値が低すぎることにショックを隠せない。」
「いやーでもほんと驚いた。A、早起きできるんだね。」
「え、そっち？」
「明日は確実に嵐だな。」
「カッパ忘れないようにね。傘じゃ壊れるよ。」
「自分で言ってて悲しくないのか。」
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 1249人がお気に入り
お気に入り作者に追加
この作品を見ている人にオススメ
この作品を見ている人にオススメ
「ヒロアカ」関連の作品
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告感想を書こう！(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
まり - めちゃくちゃ面白いです…！一気読みしました。佐倉ちゃんの誕生日が自分と同じでテンション上がりました！ (2021年6月24日 14時) (
レス) id: 477cae400a (このIDを非表示/違反報告)
エルマー(プロフ) - ゆうさん» とても嬉しいです！応援ありがとうございます！頑張ります (2021年5月30日 16時) (レス) id: 340dba18fb (このIDを非表示/違反報告)
ゆう(プロフ) - いつも楽しく拝見してます、、！続編嬉しいです！完結まで応援してます！！完結しても読み返します！！ (2021年5月22日 11時) (レス) id: 1f46a5e721 (このIDを非表示/違反報告)
エルマー(プロフ) - ハルカさん» コメントありがとうございます。私の好きなタイプの子を書いてるつもりなのでそう言っていただけて嬉しいです！ (2021年5月11日 12時) (レス) id: 340dba18fb (このIDを非表示/違反報告)
ハルカ(プロフ) - こーゆう性格の主人公めっちゃ好き (2021年5月8日 14時) (レス) id: 6f3fd88438 (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：エルマー | 作成日時：2021年2月11日 7時
