150話 ページ11
ただ今、午前7時。
普段ならベッドの中で、さあ二度寝と洒落込もうか、という時間であるが、私は今既に学校に行く準備を済ませて寮の玄関に立っている。
珍しすぎて、明日は確実に台風が日本上空に突然発生し、ここを直撃するだろう。
なぜ、こんなに早く活動を開始しているかというと、なんと本日が我が親友、佐伯の誕生日だからだ。
誕生日なんて兄のすらうろ覚えなのに、佐伯の誕生日を覚えていて、さらには祝おうなんて私はなんて友達思いなんだろうか。
まあ覚えていたのは佐伯が自分で1ヶ月前からカウントダウンを始めたからなんだけど。
相変わらず図々しいな。
さすがにそこまでアピールされれば、何もしないわけにはいかないので、こうして朝早く準備を始めたというわけだ。
本当は日付変わる時に佐伯の部屋に押しかけようかと思ったが、普通に隣の部屋の人とかに迷惑だから諦めた。
まず睡眠の邪魔すんなって部屋にすら入れてもらえなさそう。
鞄の中にはクラッカーとhappy birthdayという文字がのったメガネ、フラワーレイなどが入っている。
準備に抜かりはない。
残りは佐伯より先に教室に着いて、佐伯の机をお誕生日仕様に飾り付けるのみである。
ここで細心の注意を払わねばならないのは、佐伯の登校時刻だ。
彼女はいつも朝が早いため、私は登校時刻をいまいち把握していない。
よって、できるだけ早く登校し、お祝い準備を済ませなければならない。
そう、時間との戦いである。
そのため、今日だって時間、1時間間違えてるの？ばりに早い時間に登校しているのだ。
学校へ向けて急いで歩く。
教室に着いた後の準備をできるだけスムーズに行えるように手順を考えながら。
ところが道中、正面からジャージ姿の爆豪がやってきた。
げっ。
向こうは私を視界に入れるなり、めっちゃ驚いていた。
何だよ、なんかムカつくな。
私が朝早く行動してるのがそんなに珍しいか。
「てめえこんな早くに何してんだよ。」
「見てわかるだろ、学校行ってんの。そっちこそこんな時間に外で何してんの。」
「ランニング。」
まじか、早起きしてなおかつ走ってんの？
すげーな、私にはどっちも無理だわ。
というか、悠長に話している場合ではなかった。
早く学校に行って準備をしなければ。佐伯が登校してきてしまう。
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まり - めちゃくちゃ面白いです…！一気読みしました。佐倉ちゃんの誕生日が自分と同じでテンション上がりました！ (2021年6月24日 14時) (
レス) id: 477cae400a (このIDを非表示/違反報告)
エルマー(プロフ) - ゆうさん» とても嬉しいです！応援ありがとうございます！頑張ります (2021年5月30日 16時) (レス) id: 340dba18fb (このIDを非表示/違反報告)
ゆう(プロフ) - いつも楽しく拝見してます、、！続編嬉しいです！完結まで応援してます！！完結しても読み返します！！ (2021年5月22日 11時) (レス) id: 1f46a5e721 (このIDを非表示/違反報告)
エルマー(プロフ) - ハルカさん» コメントありがとうございます。私の好きなタイプの子を書いてるつもりなのでそう言っていただけて嬉しいです！ (2021年5月11日 12時) (レス) id: 340dba18fb (このIDを非表示/違反報告)
ハルカ(プロフ) - こーゆう性格の主人公めっちゃ好き (2021年5月8日 14時) (レス) id: 6f3fd88438 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：エルマー | 作成日時：2021年2月11日 7時
