141話 ページ2
意味もわからず爆豪の部屋に入れられ、出てくるなという指令を受けた。
それにきちんと従って、大人しくしている私はなんて忠実なんだ。
そんな自分に感動しながら爆豪の部屋を物色していると外から声が聞こえた。
「ちゃんと掃除やってんな、爆豪！」
「1人で寂しいだろうなーと思って会いに来てやったよ！」
「寂しくねーわ！！余計なお世話だ！！」
「照れんなって！」
この声は、爆豪派閥。
なるほどね、彼らが帰ってくることをいち早く察し、私を部屋に隠して、見つからないようにしたと。
事情を教えとけよ、私にも。
まあ確かに見つかったら困るわ、この状況は。
学校をサボったことが公になってしまう。そしてなぜかA組の寮に侵入していることがバレる。よくやった爆豪。
でもちょっと待てよ。
これは爆豪が私に他クラスの寮の掃除を無理やり手伝わせたから起こったハプニングであって、元凶は間違いなく爆豪。
だから全てお前が撒いた種だ、さっきの労いは取り消すわ。
人を変なピンチに巻き込みやがって。
それより、なんで帰ってきたの爆豪派閥。
学校あるでしょうが、揃いも揃ってサボりですか。
まじで爆豪に会いに戻って来ただけとかだったらちょっと引く。
「つーかてめーら授業あんだろーが、なんで帰ってきたんだよ。」
「実は午後の授業で使うもん忘れちまってよー、昼休みだから取りに帰ってきたんだよ。」
「んで、俺らは切島の付き添い兼、爆豪に会いに来たってわけ。嬉しいだろー！」
「キメェ。」
「ひでー！！せっかく来たのに！！」
「頼んでねーんだよ。」
「てかさすが爆豪！掃除ほぼ終わってんじゃん。家事の才能まであんのかよ。」
「確かに！昨日までは緑谷がいたから分かるけど今日は1人なのに！」
仕事早すぎだなー、とか言って盛り上がっている爆豪派閥。
そりゃ仕事も早いでしょうよ、私という優秀な助っ人をつけたんだから。1人じゃないのよ。
爆豪はもっと謙虚になれよ。そして私に感謝しろ。
そのまま彼らはしばし談笑した後、学校へ戻って行ったっぽい。静かになった。
まじで忘れ物くらい他のクラスの人とかから借りな。いきなり帰ってくんなよ、ひやっとしたわ。
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 1249人がお気に入り
お気に入り作者に追加
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告感想を書こう！(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
まり - めちゃくちゃ面白いです…！一気読みしました。佐倉ちゃんの誕生日が自分と同じでテンション上がりました！ (2021年6月24日 14時) (
レス) id: 477cae400a (このIDを非表示/違反報告)
エルマー(プロフ) - ゆうさん» とても嬉しいです！応援ありがとうございます！頑張ります (2021年5月30日 16時) (レス) id: 340dba18fb (このIDを非表示/違反報告)
ゆう(プロフ) - いつも楽しく拝見してます、、！続編嬉しいです！完結まで応援してます！！完結しても読み返します！！ (2021年5月22日 11時) (レス) id: 1f46a5e721 (このIDを非表示/違反報告)
エルマー(プロフ) - ハルカさん» コメントありがとうございます。私の好きなタイプの子を書いてるつもりなのでそう言っていただけて嬉しいです！ (2021年5月11日 12時) (レス) id: 340dba18fb (このIDを非表示/違反報告)
ハルカ(プロフ) - こーゆう性格の主人公めっちゃ好き (2021年5月8日 14時) (レス) id: 6f3fd88438 (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：エルマー | 作成日時：2021年2月11日 7時
