36の型 ページ38
.
俺は竈門炭治郎。今は鬼殺隊の任務にきている。
建物の窓から人が落ちてきたかと思えば、その人は死んでしまった。
痛かっただろう。苦しかっただろう。
草むらを見れば、兄ちゃんを連れ去られたと言う兄弟は震えていた。兄が連れ去られた上に死体を見たんだ。無理もない。
「善逸!!行こう!!!」
「………」
俺たちが助けるしかない。鬼殺隊の俺たちにしかできないんだ。なのに善逸は半泣きで首を横に振っている。
「……そうか、わかった。」
「ヒャーーーッ何だよォーーッ!!!!行くよォーーーッ!!!」
「無理強いするつもりはない。」
「行くよォーーーッ!!!」
泣きながら俺にしがみつく善逸を他所に、俺は兄弟に禰豆子を預け、先を急ぐ。
「炭治郎…なぁ炭治郎…守ってくれるよな?俺を守ってくれるよな?」
「……善逸、申し訳ないが俺は前の戦いで肋と脚が骨折してまだ完治していない。」
「ギャァァァァァア!!!どうすんだどうすんだ!!死ぬ!!死ぬの!!??やだよ!!まだAちゃんと結婚もできてないのに!!」
「善逸静かにするんだ!お前は大丈夫だ!」
「気休めは良せよォォオオオオ!!!!」
善逸は暴れ、俺の言うことを聞こうとしない。……本当はこんな手は使いたくないけど仕方ない。
「落ち着いてくれ善逸!俺は鼻が良い。ここに来た時Aの匂いがしたから、Aはこの建物の中にいる。もしかしたら鬼と戦ってるかもしれない。」
「え、は?Aちゃんが?ピンチ??嘘だろ!!何でそれを早く言わないんだよ!!」
「俺は骨折してるし、Aを守れるのは善逸しかいないんだ!」
「……俺がAちゃんに良い所を見せたら、もしかしたら結婚できるかもしれない…」
「そうだ!頑張ろう善逸!!」
「………早く行くぞ、炭治郎。」
先程とは打って変わって真剣な趣で先へ進もうとする善逸。単純と言ってはいけないだろうが、善逸が単純でよかった。
Aを利用して善逸のやる気を引き出そうとしたことに罪悪感を抱きながらも、善逸に続き先へ進もうとした。が、
「入ってきたら駄目だ!!!」
先程の兄弟がこちらへ向かってきたと思えば “ポンッ” と音がした。
そして、
ーーー部屋が変わった。
.
1899人がお気に入り
この作品を見ている人にオススメ
「鬼滅の刃」関連の作品
感想を書こう!(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
廣岡唯 - 面白い続きが観たい…しのぶちゃーん (11月4日 10時) (レス) @page39 id: 4e6dbece94 (このIDを非表示/違反報告)
夜空 - 原作まんま!ということは!しのぶちゃぁぁぁぁん!((T_T))更新頑張ってください! (2021年4月7日 23時) (レス) id: 587626ec74 (このIDを非表示/違反報告)
匿名希望 - 続き、がんばってください!待ってます!良かったです! (2020年8月22日 10時) (レス) id: 11a9c593be (このIDを非表示/違反報告)
はーちゃん - 素晴らしい作品です。! (2020年3月19日 22時) (レス) id: 3ad67a8a12 (このIDを非表示/違反報告)
りうぉーり(プロフ) - 原作まんまってことは、、煉獄さん。(T . T) (2020年3月4日 2時) (レス) id: 82dc9ef354 (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名:セラ | 作成日時:2019年9月16日 11時