赤目の少女と王子様～Part 2～ (ページ27)

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☆75話★ ページ27

ドクンドクンと心臓が鳴る

胸が苦しくなる

胸が張り裂けそうになる

(だって……)

その場で固まってしまう

手が微かに震えてしまう

その震えた手で口をおさえてしまう

(本当に…)

向日「ほ、ほんとにいるじゃねぇか！（人2）！」

宍戸「よう！元気にしてたか？」

侑士「ちょっと大人っぽくなったなぁ」

滝「僕も来たよ！久しぶり、（人2）ちゃん」

鳳「（人2）ちゃんだ！会えて嬉しいよ」

日吉「思ってたより元気そうだな」

樺地「お久しぶり…です」

『み、みな…さん』

(氷帝のみんなが今、目の前に…)

“いる”

『お久しぶりです！岳人さん、亮さん、侑士さん、萩之介さん、長太郎くん、若くん、崇弘くん！』

私は飛び込むようにみんなの手を順番に握った

侑士「また（人2）に会えて嬉しいわ」

『ふふ。私もです』

まさかまた会えるなんて思ってもいなかった

ー
一方迎えに来てくれたジローさんは…

芥川「やっと来た～。おそE～！」

向日「いや早い方だろ！てか元はと言えばお前が勝手に大阪に行っちまったからじゃねぇか！！」

宍戸「たくっ…練習もすっぽかしやがって」

滝「まぁ普段から真面目に練習に来ることなんてそうそう無いけどね(笑」

芥川「……Zzz」

岳人「こいつ寝やがった！！」

と、電源の切れたロボットのようにカクンと眠りについてしまった

ー
白石さんたちは人数が多くなったので隅っこに寄りながら話していた

謙也「やっぱ侑士や！侑士が来てもうたわ！というかなんや『崇弘くん』って！樺地を名前で呼んだ奴初めて見たわ！」

財前「そんなんどーでもいいっスわ。とりあえず離れてください」

遠山「あー！なんかあいつら見たことあるでー！えーっと…誰やっけ？」

白石「って結局分からんのかーい！…やなくて、金ちゃん暴れんといてや！(汗」

(相変わらず賑やかな人たち。微笑ましくなるなぁ)

なんて、笑いながら思っていると景吾さんが私に近づいてきた

跡部「フッ…。よく笑うようになったじゃねーの」

私はその言葉に目を見開いた

嬉しかった

自分は今幸せなんだと、感じとることができた

(ホント…この人達にはかなわないな)

私は再び笑顔をみんなに向けた

『はい！何もかも氷帝や四天宝寺の皆さんのおかげです！ありがとうございました！』

そう言って深く礼をした

みんなはそんな私の姿を微笑みながら見ていた