赤目の少女と王子様～Part 2～ (ページ15)

今日:11 hit、昨日:5 hit、合計:53,071 hit

☆63話★ー過去編2ーページ15

クラス替えをしてしばらくしてのこと…

男子1「今度こそ見せてくれよなー」

見せてくれというのは、どうせ目のことだろう

そんなの無理に決まっている

『…ごめん。無理…なんだ』

男子1「えー。いーじゃんちょっとくらい」

女子1「私もちょっと気になるなー」

女子2「別にいじめたりしないからさ、ね！」

『でも…』

(こんな時に雪ちゃんがいたら…)

そう思っても雪ちゃんは隣のクラス。助けてくれるわけがない

私は…謝ることしかできないのが悔しい

『やっぱり見せることはできない…ホントごめん』

そう言うと、突然みんなの顔が曇る

その瞬間…

パチッ

何かが外れる音がした

それと同時に視界がいつもより広がっているのに気がついた

…広がっている？

まさか！！

“誰かに眼帯を外された”

その考えが私の頭をぐるぐると回っている

クラスのみんなが私を見て何か恐ろしいものを見ているような顔をしていた

男子「マジか…」

女子「う、わー…」

教室がざわざわする

『…ち、違うの。これは…！』

私は動揺して目を隠すのも忘れてしまった

上代「（人2）～！一緒に帰……」

何で…何で今…

『雪…ちゃん』

何で今来るの…？

雪ちゃん…！