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51話:安堵 ページ8

Aside





目を開けると、白い天井が見える

私はベッドに寝ていた




そして____先刻の事を思い出し

上半身だけ起き上がった







あの時、私が早く行けば、相手を殺してれば
3人は_____



悔しさと後悔で視界が歪む
自分の無力さに腹が立ち、拳を握り締める


『...ッ!
やっぱり、殺してればっ』




そう呟くと





太「いいや、Aちゃんの判断は正しかったよ
寧ろ、あの場面で芥川君を簡単に殺す様なら
探偵社員にはなれなかっただろう」



カーテンを開けた太宰さんはそう言った






『太宰さん...』

太宰さんはベッドの隣にあった椅子に座り





太「大丈夫かい?Aちゃん」

と云ってきた



私は俯き乍、返事をする


『...はい、それより』




太「敦君達の事かい?」

『はい、すみませんでした
私が_____』





太「Aちゃん
此方を向き給え」


と云い乍、私の頬に手を当て、
自分の方へ向かせた



そして云った


太「Aちゃんは勘違いをしている
敦君達は無事だ」



『...!本当ですか!?』

太「あぁ、今治療してる」




『よかった...』

安堵の表情を浮かべた



その様子を見て、太宰は微笑み

そして、云う



太「ところで、聞きたい事があるんだけど
谷崎君とナオミちゃんを探偵社に運んできた
記憶はあるかい?」

『...え?運んだ?私が?』




太「うん、どうやら鬼が出てきた時は
記憶がないらしいね」

『...はっ?鬼!?まさかっ』



太「君が云っていた鬼呪の鬼が
君に変わって谷崎君とナオミちゃんを
探偵社に運んだ

まぁ、体はAちゃんのままだったから
あまり実感なかったけどね」


『...』



太「2人を運んできた後
すぐに倒れたものだから吃驚したのだよ?」

『すみません、本当に!』



太「いや、謝らなくていいよ
初任務お疲れ様、頑張ったね」





そう云って、優しく微笑んで
頭を撫でてきた太宰さん


頭を撫でられるのは少し嬉しくて
私もほんの少しだけ微笑む









そして






____終、ありがとね


終命《お礼を云われる程じゃないよ
Aの仲間なら見過ごす訳にいかないからね
俺は“Aの鬼だから”》




するともう1人の鬼が不機嫌そうに云う


ノ夜《チッ、半端者のクセして調子に乗るなよ》

終命《あ”?》



____こら、喧嘩するな







ちょっとだけ、云い聞かせるように注意して



頭を撫でられている

このほんの少しの時間に小さな幸せを感じた

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設定タグ:文豪ストレイドッグス , 文スト , 終わりのセラフ   
作品ジャンル:アニメ
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サラ(プロフ) - 続き楽しみです!!! (2022年7月27日 8時) (レス) id: 0407d7412e (このIDを非表示/違反報告)
暗夜行路(プロフ) - 乱歩さんとの絡み尊い (2020年5月25日 12時) (レス) id: f4e824ba5e (このIDを非表示/違反報告)
来羅(プロフ) - 夏季さん» ありがとうございます!頑張りますね!! (2018年12月16日 16時) (レス) id: 6a0971bec3 (このIDを非表示/違反報告)
夏季 - 面白いです!この作品もですが他の作品の更新頑張って下さい! (2018年12月15日 8時) (レス) id: 2cbc7e1a3c (このIDを非表示/違反報告)
(プロフ) - 来羅さん» ですよね!見た瞬間、おおぉ!!有馬きたー!ってなりました! (2018年12月7日 23時) (レス) id: 2c70e17bc7 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:来羅 | 作成日時:2018年10月20日 22時

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