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自分の髪髪型にどうこう思うことはない。
だが、こうして顔を下に向けていると前髪が垂れてくるのはちょっと問題だ。
Aの顔に垂れた前髪が触れない距離となると、ルクにしてみれば少し遠い。
「寝起きに襲われてるみたい…」
「いーや、何ならさっきからずっと襲ってるから。起きないお前が悪い」
「なに!?」
「あははは、体には何もしてないから安心しろって」
衣服の乱れがないかペタペタと確かめたAはそっぽを向き、ルクの視線から逃れる。
お陰で耳から項にかけて無防備に晒してしまう結果となっていることに彼女は気づいて居るのだろうか。
もちろん、目の前に晒されているそれにイタズラをせず終わるほどルクは優しくない。
できるならばありとあらゆるイタズラをしてAの顔を真っ赤にしたいところだ。
まるで悪い吸血鬼が人間を襲っているかのようにしか見えないそれは、当たり前のように実行されるのだがAのあまりの暴れように困ったルクはぎゅっと抱き付く形で彼女を拘束することに成功する。
こうして一通りじゃれあって、Aの切れた息が整う頃に優しくしてやると、もぞもぞと腕のなかでAが体制を変え、やっと視線が絡むようになった。
「ねえ、ルク。私たちこんなことしてる場合じゃないよ」
「えぇ〜」
「私まだ何も肝心なこと聞かされてないもん」
機嫌の良いルクに困惑の色を濃くしたAは、教えてくれるまで離さないと言うようにルクの藍のジャケットをきつく握った。
「ウルド様、何て言ってた…?」
恐る恐るという言葉が似合うくらいか細い声だ。
ルクがこんなにも上機嫌で居るのだから、ある程度の予測はついていたのではないかと思ったが、そうではないらしい。
ウルドの決定を聞く為に怯える姿は何とも言えない愛らしさもあってもう少し見ていたいものの、これ以上焦らしてしまえばAの心臓が破裂してしまいそうだ。
何より、ずっと緊張しながら一人で待っていたのだ。
いい加減にその緊張から解放してやらなければならない。
「逆に俺が『血なんてやらない』って言わせると思ったか?ちゃーんと約束は取り付けてきたし、安心しろ」
「ありがとう…!」
そう言って、ぎゅうと抱きついてきたAは相変わらず温かかった。
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ぽっぽ(プロフ) - 続きが楽しみです!!! (2021年3月22日 23時) (レス) id: 16e5bc7bb2 (このIDを非表示/違反報告)
mami20030804(プロフ) - ルク様の小説がなかなかなくて悲しかったのですが、久々に占ツクを開いてみたら面白そうなお話が上がっていたので読んでみると本当に面白くて最初から最後まで1日で読んでしまいました。毎日今日は更新してるかなと気になって毎日開いています(^^) (2021年3月10日 22時) (レス) id: be7fc41ca8 (このIDを非表示/違反報告)
ゆりりん(プロフ) - 続きが読みたい!!(クソデカボイス) (2021年2月5日 7時) (レス) id: 9679665185 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:こんぺいとー | 作成日時:2021年1月25日 1時