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膝上へとAを横抱きのような体制で乗せ、再びペンを取る。
普段とは違う座り方をさせたせいか落ち着くまで少し時間がかかったが、彼女は言った通りつとめて大人しく、仕事をするルクの膝の上にただ座っていた。
ちょうどルクの顔の近くに首が来てしまうのは仕方ないとわかっていてもシニヨンヘアーのせいで首筋が見え、ついつい喉が鳴る。
今のところは酷く吸血衝動が出る気配は無いものの、(クソリプ)にとって危険なことなのはかわりない。
「ルク？」
動かしていた手を止めてしまったことを不思議に思ったのか、Aがルクの名を呼んだ。
視線を机の上からAへと動かすと案の定、彼女はルクを見上げてきょとんとしていた。
それが庇護欲をそそられる小動物のようで、ペンを持っていない方の指でその頬につんと触れる。
「あは、柔らかいなぁ」
「んー子供扱いやめてよー…」
「なんだよ、可愛がってやってるのが不服かー？」
「…もう、子供じゃない」
「吸血鬼からしたら人間なんてぜーんぶ子供だろ」
ぷくりと頬を膨らませるAをさらにからかうと、彼女は眉間にシワを刻んだ。
「ルクって何歳」
「えーそれ聞くの？」
「だってルクだって子供っぽい…ウルド様は大人っぽいけど」
「……は？確かにウルド様のが長いけど、俺だって軽く二千年は生きてるからな」
ウルドを引き合いに出され、むきになったルクはAの言葉に反論する。
それがAが言う子供のようだという発言に含まれる事を当人は気づいていない。
「俺は大人だ。んで、Aはまだまだ小さい子供」
「………」
そうは言ったものの、Aは既に三十年前の彼女が亡くなった頃と背丈も顔立ちも全く変わらないほどになっていた。
正確な年齢など分からなくとも、ルクにはなんとなく十七くらいの年頃ではないかと予想がつく。
ルクの認識では十七ともなると十分に大人だ。
でも、##NAME1##は違う。
未だ精神面の成長が伴わないことと彼女がルクから離れたがらないこと、ルクの目の届かない所へは危なっかしくて連れて行けないこと…とにかく理由を上げるときりがない。
ワシリイ聖堂から殆んど出ず、ルクとウルドくらいしか積極的に彼女へ関わる者も居ないためか、恐ろしいまでに箱入り娘として成長を遂げていた。
他ならぬ原因はとにかく彼女を外に出したがらないルクだ。
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こんぺいとう(プロフ) - RiAさん» ありがとうございますー！この頃更新が遅くなって日付を跨ぐこともしばしばですが１日１更新は必ず守っていきますので、どうぞよろしくお願いします♪ (2020年10月2日 19時) (
レス) id: 61b77cc65e (このIDを非表示/違反報告)
RiA(プロフ) - こんぺいとう様の作品全部大好きです(＞＜)ずっと応援してます！更新楽しみにしてます！ (2020年10月1日 11時) (レス) id: 5404c24946 (このIDを非表示/違反報告)
こんぺいとう(プロフ) - ありがとうございます！ちょっぴり切なくてシリアスですが、今後もお付き合いくださいー！ (2020年9月30日 21時) (レス) id: 61b77cc65e (このIDを非表示/違反報告)
ひなどり。(プロフ) - ストーリー凝っててすきです…応援してます (2020年9月30日 19時) (レス) id: b8745ce36d (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：こんぺいとー | 作成日時：2020年9月24日 22時
