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いつもルクからは子供のように扱われるAだったが、大人に近づいたことを密かに喜んでいた。
あと少しで大人になれる。
ルクに大人と認めてもらえれば、きっとそのうち彼の隣に立てるようになる。
Aはロシアに来てからというもの数年間、そうしてルクの背中をずっと追いかけてきた。
ほんの少しでも成長し彼が待ってくれている間にもルクとの間にある差を早く埋められれば良いと思っている。
女の吸血鬼はこれから着替えを用意する際にその中へ含んでおく事、ルクには報告することを伏せておくと約束してくれた。
ルクに伝わるにしては少し気恥ずかしい事柄だった為、その気遣いはとてもありがたかった。
そうやってあれこれと世話を焼かれているうちに、あっという間に時間は過ぎ去り、ギイとドアが開かれたことではっとする。
ノックを省略したということは、部屋の主だ。
ぱたぱたと駆け出迎えに立つと、いつものように手袋をした大きな手が頭を撫でた。
それがうれしくてつい、ルクの腰あたりに勢い良く抱きつく。
「おい、離れろってー」
「あははは」
「ったく…」
「お帰りなさいませ。第五位始祖様」
「あぁ、居たのか。Aの相手しながら仕事させて悪かったな。もう下がっていい」
彼女はルクと入れ替わるようにこの部屋を出ていった。
ドアが閉まる直前に急いで今日はありがとうとお礼を伝えると、とても驚いたかのように赤い目を丸くして薄く笑ったのだった。
「その様子だと、ちゃんと相手して貰えたようだなーA。楽しかったか？」
「女の子同士の秘密の話、楽しかった！」
「そうか…って、え…？？なに話したんだ」
「教えない約束だからルクには内緒」
そう言ってAは楽しい時間を思い出して笑みが溢れそうになる顔をルクの青に押し付けた。
そのあとはまだ眠るには早い時間だったこともあり、ルクはいつものようにAを膝の上に乗せ、二人で時間を共有しながらその片手間で雑務をこなした。
最近はAの身長もかなり伸び、彼女を膝の上に乗せた状態で正面を向かせると何かを机の上で行うことが難しくなってきていた。
そこでルクは彼女を横向きに座らせ、背中を片方の腕で支える。
これならば支障はないだろう。
膝の上で少し驚いていたAににこりと笑いかけると、彼女も少し安心したかのように緊張していた背筋から力を抜いた。
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こんぺいとう(プロフ) - RiAさん» ありがとうございますー！この頃更新が遅くなって日付を跨ぐこともしばしばですが１日１更新は必ず守っていきますので、どうぞよろしくお願いします♪ (2020年10月2日 19時) (
レス) id: 61b77cc65e (このIDを非表示/違反報告)
RiA(プロフ) - こんぺいとう様の作品全部大好きです(＞＜)ずっと応援してます！更新楽しみにしてます！ (2020年10月1日 11時) (レス) id: 5404c24946 (このIDを非表示/違反報告)
こんぺいとう(プロフ) - ありがとうございます！ちょっぴり切なくてシリアスですが、今後もお付き合いくださいー！ (2020年9月30日 21時) (レス) id: 61b77cc65e (このIDを非表示/違反報告)
ひなどり。(プロフ) - ストーリー凝っててすきです…応援してます (2020年9月30日 19時) (レス) id: b8745ce36d (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：こんぺいとー | 作成日時：2020年9月24日 22時
