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ルクとは違い、刺々しさのある赤を持ったウルドは人間の子供と言えどAに容赦は無かった。
規律を重んじる彼がAを異物と判断すればきっとルクの考えを聞かぬまま簡単に外の世界へ放り出されてしまうだろう。
サングィネムとワシリイ聖堂での暮らししか知らないAにとって、それは即ち死を意味する。
自然と手に汗が浮かぶのを感じた。
「ごめん、なさ…い」
「全く、ルクは何をやってるんだ…。ついてこい。ルクには私から伝える。そうでもしないとあいつはまた取り返しのつかない事をする」
「また…？」
見慣れないウルドの背を追いかけながらも、胸に引っ掛かった言葉を思い過ごせない。
何となく、ウルドが言った"取り返しのつかないこと"が部屋を飛び出す前のルクの様子に繋がる気がして、疑念が沸いた。
何かをルクは隠しているのではないかと。
それも、Aの身に関する重要な事だ。
「ウルド様…それって」
「ルクの口から聞くことだ。私から話した所で第三者の主観的意見に過ぎない」
他に手がかりになり得るものは聞き出せなかった。
大人しくウルドに従い、口をつぐむと彼は早々にAから興味を失くしたようだ。
それから首根っこを掴まれてルクに差し出されたのはたった数分後のことだった。
ウルドにきつく灸を据えられたルクはだいぶ普段通りの様子に戻っていったが、やはりどこかよそよそしく、完全に普段のようにとは行かなかった。
Aもルクに無理を強いる真似はせず、日中はここ数日でもかなり大人しく過ごした。
その間、やはりルクはAに関心を寄せるどころか無関心だった。
やがて昨日と同じ夜がやってくる。
ルクの言い付け通り、入浴は逆上せない程度に済ませ髪を乾かし夜着に着替えたAは早々にベットへ潜り込んだ。
だが、ルクはAがベットに入っても同じように眠ろうという素振りすらも見せない。
仕方なしに、灯りを少し暗くなるまで落として彼女は布団を頭から被った。
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こんぺいとう(プロフ) - RiAさん» ありがとうございますー！この頃更新が遅くなって日付を跨ぐこともしばしばですが１日１更新は必ず守っていきますので、どうぞよろしくお願いします♪ (2020年10月2日 19時) (
レス) id: 61b77cc65e (このIDを非表示/違反報告)
RiA(プロフ) - こんぺいとう様の作品全部大好きです(＞＜)ずっと応援してます！更新楽しみにしてます！ (2020年10月1日 11時) (レス) id: 5404c24946 (このIDを非表示/違反報告)
こんぺいとう(プロフ) - ありがとうございます！ちょっぴり切なくてシリアスですが、今後もお付き合いくださいー！ (2020年9月30日 21時) (レス) id: 61b77cc65e (このIDを非表示/違反報告)
ひなどり。(プロフ) - ストーリー凝っててすきです…応援してます (2020年9月30日 19時) (レス) id: b8745ce36d (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：こんぺいとー | 作成日時：2020年9月24日 22時
