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★流れに委ねて(マーリン) ページ9

くすぐったい。

 そんな感覚と共に、ゆっくりと意識が浮上した。まるで刷毛をそっと肌に這わせたような、優しくて少しだけ心地よい刺激。

 重たい瞼を開けてみると、真っ暗な空間に白くてふわふわした何かがぼんやりと見えた。

 フォウくんかな?

 夢うつつの中、手を伸ばす。思った通り、それはふわふわしていて温かかった。


 ふと撫でる手が止まる。あの子はこんなに大きかっただろうか。

 だんだん目が覚めていくにつれて、それの輪郭がはっきりしてきた。

 ──違う。この白い塊は、可愛らしい獣ではない。



「ケ、ケダモノ!」



 咄嗟に毛玉を鷲掴みにして、精一杯の力で突き放した。



「いたたたた! 乱暴はよしてくれ!」
「その声、まさか……マーリン!?」



 情けない声を上げる毛玉。その正体はわたしのサーヴァント、マーリンだった。



「ひとの部屋で何してるの!?」
「夜這いだけど?」
「はあ!?」
「しーっ。そんなに大きな声を出したら、皆が起きてしまうよ」



 何食わぬ顔で『夜這い』と言ってのけるこの男は、一体何を考えているのだろう。首元を掠める彼の髪がくすぐったいが、今はそれどころではない。



「夜這いって……冗談キツいよ」
「冗談? 私は本気だとも」
「……」
「そんな怖い顔をしないでおくれ。ただの魔力供給だ」
「魔力、供給……?」



 魔力ならカルデアの電力から生成したものが供給されているはずだ。それなのに、どうして──。



「たしかに魔力は足りている。だが最近、私はレイシフトに出ずっぱりだった。どんなに疲れていようと、キミたちを支えるために尽力したんだ。そのご褒美を貰ってもいいと思うのだけど」



 そんなワガママに付き合えというのか。

 マーリンのことは嫌いではない。かといって大好きでもない。美形の男性に触れられて悪い気はしないが、わたしだって乙女心はある……はずだ。



「少しだけでいい。終わったらすぐに帰るからさ」
「本当に?」
「ああ」





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カオスちゃん - やばい、、、最高ですO(≧∇≦)oこれからも無理しない程度にがんばってください! (2020年2月28日 11時) (レス) id: 0590ce9a8b (このIDを非表示/違反報告)
星良(プロフ) - にょるとさん» ありがとうございます!!そう言っていただけてとても嬉しいです……!!更新がんばります(っ `ω´ c) (2020年2月18日 22時) (レス) id: 84ce28e35f (このIDを非表示/違反報告)
星良(プロフ) - カオスちゃんさん» お返事が遅れてしまいすみません。2回目のリクエストありがとうございます!早速書かせていただきますね! (2020年2月18日 22時) (レス) id: 84ce28e35f (このIDを非表示/違反報告)
にょると(プロフ) - 貴方のような人を待っていました!!(誰)最高でした…もし良ければ私も書いてますので宜しく御願いします…素晴らしかったです。。更新待ってます。 (2020年1月6日 3時) (レス) id: ac6d2afe74 (このIDを非表示/違反報告)
カオスちゃん - 続けてリクエストごめんなさい!ドクターとマーリンで取り合いお願いします(^人^;) できればマーリンエンド、ドクターエンドお願いします(^人^;) (2019年11月7日 12時) (レス) id: 0590ce9a8b (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:星良 | 作成日時:2019年8月17日 19時

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