私は双子の兄達が嫌いです【アイナナ】

37.仲直り １ ページ38

陸「俺は…別に気にしてないよ
そんなこと…」


一織「私だって気にしていません
…七瀬さんが勝手に距離を置いてくるだけで…」


やはり2人はセンターの件で関係が複雑だったようだ
それなのにお互い気まずいままレッスンをしていたのね…
私は陸にぃと会わずに距離を置いていたけれど、毎日合うとなると色々と心にくるものがありそうだ


陸「違うよ！俺は…
……なんでもない…ごめん。一織には感謝しないといけないのに」


天「言って
君もちゃんと話して」


天にぃは陸にぃと和泉一織、そしてチラっと私の方を見て言った


天「綺麗な気持ちも、汚い気持ちも、ちゃんと見つめて
自分自身を怖がらないで

トップを走る人達こそ、そんな感情を抱えてる

光が強ければ闇も深くなる
それに目を背けて逃げ出すか
向かい合って乗り越えていくか

君たちはどっち？」


私にはぐっと来た言葉だった
今まで目を背けて逃げてきた気がしたからだ

今は陸にぃと、昔は天にぃと上手くいかなくて
諦めていたところがあった
それでも今回合同練習を見に来た
私は…前に進みたかったんだ


陸「俺は…どうしていのか…ずっとわからなくて
一織に感謝しないとって思ってた…今でも思ってる！

だけど…そしたら自分を否定されてるような…そんな気持ちになって」


一織「…あなた馬鹿なんじゃないですか
あなたはIDOLiSH7、随一の歌唱力なんですよ

TRIGGERの九条天を負かしたほどの」


天「…負けてない」


一織「そんな人の代わりにセンターになって歌う私の気持ちがあなたにわかりますか？」


それはすごいプレッシャーだったと思う
私も1回きりのリハーサルで感じた

そんなプレッシャーから…和泉一織は陸にぃを守りたかったんだろう


一織「怖くてたまりませんでした…
だけどみんなを…

あなたを助けるためだからセンターに立ったんじゃないですか

なのに…なんですかその態度…ひどいじゃないですか」


陸「一織…」


和泉一織は涙を流していた


陸「な…泣かないで」


一織「泣いてませんけど！！」


陸「一織が同じ気持ちでいるって気が付かなかったんだ…
一織は何でもできるし、スタイルもいい…
嫉妬してるばっかりだって…

こんなこと気づかれたら呆れられちゃうって…」


一織「…馬鹿な人」


陸「ごめん…ごめんな…」


そんな陸にぃの姿と和泉一織の姿は
またひとつ吹っ切れて成長したように感じた

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