33.天と私 ページ34
天にぃは無言で私の手を引き歩いてくれた
どこにいくの？と話しかけても無言のまま
気づけば、ゼロアリーナの見える河川敷にいた
天「小さいね、Aの手は」
A「そりゃあ、女だもん」
クスっと悲しそうに天にぃは笑った
そして、川を見ながら呟いた
天「僕は、小さい頃にAの手を握ってた記憶が無い
いつも陸のことを気にかけて、そばにいて、正直Aよりも陸を優先してた」
A「それは…仕方ないんじゃないの？」
両親からよく言われていた
天にぃには 陸にぃの看病をしてあげて
私には お店のお手伝いをして
やっぱり私達は兄妹なのだろう
お互い、小さな頃から誰かの期待に答えたかった
失望させたくなかった
天「僕のしたのことを許してもらいたいつもりはない
僕は九条さんについて行ったことは後悔していないから
でも、僕はAの兄だ
九条になったからってAを見捨てたりなんかしない」
A「でも、見捨てたじゃない
私がモデルをやらなければ
陸にぃがアイドルをやらなければ
きっと私達は会うことは無かった
ずっとテレビに映った天にぃを見てるだけだった」
天「…その時は、僕にも決めたことがあったんだ
ごめん」
天にぃは頭を下げる
A「許してもらいたいつもりはないんでしょ
やめてよ、頭なんか下げないで」
天「僕は…
僕は、Aを自慢の妹だって思ってる
それは昔から変わらない
だから…陸もAも大切なんだ
これだけは信じて欲しい」
まっすぐと私の目を見て天にぃは言った
その瞳は、陸にぃとそっくりだ
A「…私も同じ
陸にぃと天にぃが嫌いだった
でも、心の底でやっぱりどこか心配して
天にぃが倒れた時とか、陸にぃがリハでつらそうな時に放っておけなくて
認めたくなかったけど心ではずっと認めてた
陸にぃも天にぃも私の兄なんだって
兄妹の関係はそう簡単に切る事は出来ないって」
特に私は天にぃにそっくりだ
考えや思考、きっと私たちを捨てたのだって大きな迷いと決意があったはずだ
でも認めたくなかった
私は、いつも素直になれないから
でも今日は素直に言おう
A「とっくに天にぃを兄だって認めてる
プロ意識だって、考えだって私そっくり
あなたが兄じゃなきゃ私はこうはならないもの」
その時の私の顔は
いつか天にぃに見せた作り笑いの笑顔ではなく
本心から笑顔になれた気がした
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なつめみく - ふぇぇぇぇん神無理凄い結婚しよ (9月28日 12時) (
レス) id: ba14ff85c6 (このIDを非表示/違反報告)
世良(プロフ) - VOCALOID好きの一般人。さん» お返事が遅れて申し訳ないです。新作は今年中には出す予定ですのでもう暫くお待ちください。 (2020年11月2日 16時) (レス) id: 0e2eee5203 (このIDを非表示/違反報告)
VOCALOID好きの一般人。(プロフ) - こんにちは。唐突で悪いのですが、続編はいつぐらいになるでしょうか…？ (2020年8月18日 4時) (レス) id: 4b860c5a49 (このIDを非表示/違反報告)
世良(プロフ) - EMIKOさん» お返事遅れて申し訳ないですっ！そこまで大まかなイメージは考えてないですが、陸天の妹なだけあって容姿端麗のつもりです。基本は読者様の思った姿で読んで欲しいので、細かい設定は考えてません(^-^) (2019年12月6日 20時) (レス) id: 0e2eee5203 (このIDを非表示/違反報告)
EMIKO(プロフ) - すみません、、、主人公の特徴を教えて頂けますか? (2019年11月23日 12時) (レス) id: 04697b5525 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：世良 | 作成日時：2019年6月2日 23時
