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ピンクのお魚さんその2 ページ7

突然だが、私の彼氏はYouTuberだ。最初に会った時は知らなかった。YouTubeは見るけど漫画系の物ばかりで生身の人間のチャンネルは某ピアニストくらい。

モトキ「Aさん?どうかしたの?」
A「ん?なんでもないよ、少年」
登録者数700万人を超える超人気YouTuber故に会うのはもっぱら彼の家。インドア派だから気にしないがたまには外で会いたいと思ってしまう。
A「いいな…」
友人のSNSを見ていると恋人とのデート写真を載せていた。
モトキ「ごめんね。俺のせいで」
聞こえていたのか、眉を下げながら謝ってきた。そんな顔しないで…

A「分かってて付き合ってるから謝らないで」
どうにもこの歳下の彼氏の困り顔には弱い。元々歳下の子を甘やかしてしまう性格だが、恋愛対象ではなかった。昔からの知り合いに言えば頭でも打って好みが変わった?なんて言われたがこの子だから付き合おうと思っただけ。他の歳下は無理だと思う。

モトキ「ホントは外に出たいよね…」
優しいこの彼氏は自分のせいで家でしかデート出来ないのを申し訳なく思っている。
A「ねぇ少年。あたしはこうして誰にも邪魔されないで2人で過ごす時間が好きだよ」
ソファーに座っている膝の上に乗る。
A「外じゃこんな事出来ないでしょ?だから謝らなくていいよ」
歳上の余裕を見せたくて、ドキドキする心臓をバレないように笑みを浮かべる。

モトキ「ねぇAさん?」
A「何かな?少年」
モトキ「ふふ、耳赤いよ?」
言い終わると同時に腕を捕まれソファーに押し倒される。突然の事に目をパチクリとさせてれば間近に迫った顔がある。反射的に目を瞑れば唇に感じる温もりにびっくりして今度は目を開ける。

モトキ「そんな事されたら、俺の我慢が無駄になっちゃうでしょ?」
A「えと…モトキ?我慢って?」
モトキ「はぁ…Aさんて、たまにめっちゃ鈍いよね。そこが可愛いんだけどさ」
そう言ってもう一度顔を近づけてくる可愛い彼氏はいつもは大型犬の様なのに…今は狼に変身したらしい。

モトキ「家じゃないと出来ない事いっぱいしようね?」
軽くリップ音を立てながらキスされ、明日が休みでよかったと心の中で安心した。
スイッチを入れてしまったのは自分、今日はお付き合いしますよ?可愛い少年。

青いお魚さん→←作者より



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作者名:天紅 | 作成日時:2022年4月26日 11時

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