【実況者】憧れのあの人【セピア】 (ページ22)

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第二十一話ページ22

三人は家の中に入って私の姿を確認すると、セピアさんを廊下へを連行していった。

「セピアさん！何してたの！女子と二人っきりなんて…」

「お前らが思っているような事はしてない！
ただゲームして話してただけだよ！」

声が大きいのでこちらに丸聞こえである。
私は苦笑いしながら聞く。

「あの、コジマ店員さんですよね。
初めまして、アブ先輩の後輩のAといいます。」

「あー！噂の後輩ちゃんがこの子ね！よろしくぅぅ！」

テンションが一人だけやけに高い。
先輩方の方を見ると、両手に酒、酒、酒。

「明日も休みだし、飲みまくろうぜ！」

『先輩、飲み過ぎないでくださいよ。」

私はセピアさんと料理を作る事になった。
パスタとサラダとスープを作る。
セピアさんの料理の手際の良さに驚きつつ、私も作っていく。

他の三人はゲームを持ってきてやっている。
私はそれを見ながらパスタを茹でていると、セピアさんがいきなり耳元で話しかけてきた。

「さっきの続き…答えは？」

低い声で話しかけられ、ビクッとする。
私はセピアさん方を見て、小声で答える。

『セピアさんの事は…好き‥ですよ。
実況者としてもですが、友人としても…』

友人と自分で言って少し心が痛んだ。
この気持ちを伝えてしまったら、きっと相手にとっては迷惑であろう。

「友人か…。」

セピアさんの言った事は先輩達の叫び声で聞こえなかった。

料理が出来上がり、運ぶ。

「Aちゃん、手伝うよ。」

先輩がゲームをやめてこちらへ来た。
お言葉に甘えてスープを運んでもらう。

「よっしゃぁぁ！お酒開けるぞぉぉ！」

コジマさんが大きな声で言う。
私はあんまりお酒に強くないので、1本か2本でやめておこうと思った。

「ふにふに美女…ねこ…。」

「セピアさん、ゲームしましょう！今度は負けませんからね。」

「Aさん、これ見てびっくりしたでしょう？いっつもこうなるんだよね。」

つわはすさんが呆れたように三人を見る。
私は飲んだ量は少ないものの、だいぶ酔ってきている。

「つわはすさん‥あの水が飲みたいんですけどお願いしてもいいですかね？」

彼はすぐに水持ってきてくれた。
水を飲み立ち上がろうとしたら、転びそうになってしまいつわはすにぶつかってしまった。

『あ、ごめんなさい！』

「い、いえ大丈夫です。」

するとセピアさんが近づいてきて、私に抱きついてきた。