海村出身だけど汐鹿生じゃない。 (ページ2)

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海のすぐ側の町。

「ここが鷲大師…」

そして、鷲大師のすぐ側の海の中に見える村。

「あそこが汐鹿生…」

やば、長旅してきたからエナが乾いちゃった…

苦…しぃ……

「ん…」

ここ…どこ？

浴室…？

さっき、鷲大師に着いて…

『起きたのか。』

「え？」

いつから居たの…

『あんた、外で倒れてたんだ。』

そう言って私の腕を掴んできた。

「な、なに？」

『エナも戻ったな。体調は大丈夫か。』

「うん…大丈夫。
ありがとうございます。」

エナが…戻った？

『エナが破けてたんだ。』

「え、それは、本当に助けてくれてありがとうございます。」

エナが乾くならまだしも、破けるなんて…

『ああ。
ところで、あんたは海の人じゃないのか？』

は？
普通、エナがあるのに海の人じゃないと思う？？

「なんで？」

『あんたの目、見たことない色してる。
汐鹿生の人はみんな海の色をしていて、陸の人はみんな黒いから。』

「私も海の人だよ。」

『でも目の色が…』

言ってもどうせわかんないよね…。

「それは、内緒。」

『なんで。』

「女は秘密を持って美しくなる。
そういう言葉があるしね！」

『迷信だぞ』

《女は秘密を持って美しくなる》
って文知ってたんだww

「いいの！
少しは秘密があった方が楽しいでしょ？」

『そうか。』

そろそろ汐鹿生に行かないと。

「今日はありがとうございました！」

『もう体調は大丈夫か。』

「うん。お陰様で。

まだ、名前聞いてなかったね。
なんて名前？」

『木原紡。美濱中学2年。』

「じゃぁ、紡って呼ばせてもらうね！

私は、海馬璃紗。
璃紗って呼んで！
明日から美濱中。同い年だよ！
よろしく！」

『ああ。』

「じゃあ、お邪魔しました。」

紡の家から出て海の方へ向かった。