＊この世で最も美しく、哀しくない話part４＊ (ページ8)

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腐れ外道の

「俺達ラブラブ夫婦だ大作戦☆(全ては二宮和也様の為に)」

講座を切り上げて、お風呂に入る。

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熱いお湯が身体に染みてくる。

恨むな。憎むな。

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和也の言葉も、染みた。

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湯船に浸かりながら、お湯を掌ですくう。

掌に溜まったお湯は静かに消えていく。

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雅紀の笑顔が浮かんだ。

雅紀のアパートの狭いお風呂に、たまに一緒に入った。

A「電気･･･消そうよ」

私が苦笑いするのに、雅紀は「なんで。いーじゃん・笑」と笑ってた。

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後ろから抱き締められ、色々な話をした。

いつも行ってる焼き鳥屋のつくねが食べたいね。

風呂出たら食いに行こっか。

いいね。卵黄と絡めてね。

あぁ腹減ってきたなぁ。

まずはお風呂出たらアイス食べようよ。

いいね。あ、でもさでもさ、飲んだ後にもアイス食いたくならねぇ？

なる・笑。じゃあ帰ってきて食べよっか。

よし、決定！

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私達はいちゃついたり、愛の言葉を囁きあったりするカップルじゃなかった。

だけど、世界の恋人達がそうであるように。

二人の時間は甘い、甘い、甘い世界だった。

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涙がまた、滲む。

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雅紀が、好きだ。

大好きだ。大好き。大好き。大好き。

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だけど、未来が見えない。

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私に見えるのは、罪の意識と、後悔と、それでも相手を守りたいと

お互いに泣く哀しい二人の未来なのは、どうしてだろう。

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お風呂から出ると、和也が寝転んでビールを飲んでいた。

その横にストン、と座る。

和「お前、風呂上りなのにオッサンみたいな匂いすんな」

和也が私を見上げて小さく笑った。