＊この世で最も美しく、哀しくない話part２＊ (ページ23)

今日:12 hit、昨日:15 hit、合計:664,154 hit

４８　ページ23

「子供は２人は欲しいな」

男の子？女の子？

「どっちでもいいよ。どっちでも絶対可愛いもん・笑」

雅紀に似るといいなぁ～。

「え。なんで。俺はAに似て欲しい」

えぇ～！？ヤダヤダ。私に似たら顔の凹凸も乏しいし、手足も短いし･･･

「凹凸！笑」

だってそうじゃん・笑。

「俺はAに似て欲しい」

･･･････。

「だってすげぇじゃん？俺、すげぇ幸せものじゃん」

幸せ？

「そうだよ、だってAがいっぱいいるんだよ？超楽しい」

･･･それはアレ？見た目で笑えるっていう･･･笑。

「んなワケあるか！笑」

・

「俺さ、Aが可愛くて仕方ないよ？」

･････なによぅ。

「可愛い。すげぇ可愛い。･････こんなに長く一緒にいるのにさ、仕事してる時にもさ

ふと思うことがあるんだよ。会いたいなーとか、可愛いなーとか、抱き締めたいなーとか

あ、ちょっとアレなことも考える・笑。

で･･･自分でも驚くんだよね。

俺、すげぇAが好きなんだなぁって」

・

・

プロポーズの後の帰り道。

雅紀の声。雅紀の笑顔。

・

・

「好きだよ」

･････ありがとう。

「好き」

･････ありがとう。

・

・

・

・

雅紀。

・

あなたの中のチヅルさんの存在が、あの頃の私より大きいものだとしたら

諦めれるだなんて綺麗事を思ってた。

どこかでそんなわけない、と思う自分に嫌気がして

甘い夢を見て泣いて、苦しくて、自分が嫌いになった。

・

・

・

・

私は、鬼になってもいいですか？

・

・

残酷な道を、選んでもいいですか。

・

・

・

・

・

雅紀。私は。

････････私は。

・

・

私のラーメンのチャーシューを、和也がヒョイ、ととっていく。

翔くんが私のラーメンにヒョイ、とメンマを入れていく。

A「･･･好きなもの盗っていくわ、嫌いなもの入れるわ･･･子供か！」

２人が両隣でププ、と笑う。