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ラーメンがドン、とカウンターに置かれる。
和「コショウ取って」
和也にコショウを渡す。
A「チャーシュー１枚ちょうだい」
和「おらよ」
和也が私のラーメンにチャーシューを１枚くれる。
・
和「結婚式したい？」
和也が私を見ることもなく、熱いラーメンをハフハフ啜りながら言う。
A「･･･結婚式どころか、あんたと結婚したくない」
和「お前、別に結婚の予定もないんだろ。俺でいいじゃん」
・
和也のその一言に、目の前で退屈そうに野球中継を見ていたツルピカハゲ丸のオッチャンが、ビクッとなり
ハワワワワワ〜････！という顔をした。
A「絶対嫌だ」
またおっちゃんがハワワワワワ〜･････と慌てふためく。
和「貰ってくれる男がいる内が花だって。しかも俺だぞ？俺！
っか〜、幸せだね、お前が幸せ者過ぎて羨ましいわ」
A「その性格の悪さが生理的に受け付けない」
またおっちゃんがハワワワワワ〜･････と慌てふためく。
和「あ、ラー油とって」
A「ん」
和「取り皿･･･１枚でいっか」
A「うん」
和「お前、酢入れる？」
A「いれない。和也は？」
和「俺もいれない」
A「餃子って美味しいよね」
和「うん、美味いよな」
・
おっちゃんがハワワワ･･･となっていた表情を少し緩めた。
・
和「で、お前、いい加減諦めろって」
A「第一なんで私よ。和也と結婚したい女の子なんて腐る程いるでしょうが」
和「モテるからな」
A「････ムッカつくわぁ･･･」
和「俺はな、結婚したから養ってだの、幸せにしてだの、
死ぬまで一緒だの、言われたくねぇんだよ」
A「････左様ですか････」
和「俺に何の期待もしなそうで、俺の自由を邪魔しなそうで、家を持ってる。
そんなお前が大好きだ☆」
A「････清々しい外道でいらっしゃる････」
・
・
おっちゃんが首を９０度近く横に曲げながら
「･･･お宅ら、いったいどういう関係？」
と聞いた。
・
・
A「赤の他人です」
和「夫婦です」
・
おっちゃんは「･･･まぁどーでもいいや･･･」とまた野球中継を観出した。
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革ベルト
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