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すっかり暗くなった帰り道。
繋がれた櫻井さんの掌の熱。
北風が二人の隙間を抜けてゆくけれど、寒くない。
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A「今日は本当にありがとうございました」
住宅街の中のマンションへと帰る道が、ずっとずっと続けばいいのに。
この道がずっと、あっちの世界へ続いていればいいのに。
翔「なにが？」
サラリとそんな、返しの櫻井さん。
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A「すっごく、楽しかったです」
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男の人と、初めて二人で出掛けた。
二人で食べたハンバーガー。
櫻井さんのコーヒーの苦い匂い。
映画館で触れた櫻井さんの膝。
アハハ、って大口開けて笑う櫻井さんの横顔。
全部、覚えていよう。
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マンションに戻ると松本さんが「おかえりなさいませ」と頭を下げて、私をチラ、と見た。
楽しく過ごされたみたいで････とニッコリ笑われて、全部見透かされてるのが恥ずかしくて
私はペコリと頭を下げる。
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部屋に戻るまでも繋がれた手。
翔「元気、でた？」
私を見ないでそう聞く櫻井さん。
A「はい」
ガチャ、ドアが開く音と同時に「ずっとさ、俺と、住まない？」櫻井さんが、言った。
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A「･････････え？」
あ。
後ろから見える櫻井さんの耳が、また･･･赤くなっていく。
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翔「････････誰にでも言ってるわけじゃ、ねぇから」
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きっと櫻井さんの唇は今、尖ってる。
照れて･･･尖ってる。
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･･････････ああ。
私、この人が好きだ。
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恋は。
きっと甘くて蕩けるように幸せで、
楽しいものだと、思ってた。
････うん、甘い。蕩けるみたいに幸せ。
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そして、その何倍も何倍も、何倍も苦しい。苦しい。
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この、甘くない世界はとても甘い。
甘い。甘い。甘くて、苦しい。
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A「････････櫻井さん･･････････」
何も知らないこの人を愛しいと思う気持ちを、恋と呼ぶのなら
何も知らない人と結婚することも恋と呼べる？
違う。全然、違う。
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な(プロフ) - 何回読んでもほんとに大好きなお話です！ (2018年2月2日 16時) (
レス) id: 4a932a7616 (このIDを非表示/違反報告)
おれお。(プロフ) - 占ツクの小説の中で、これがいっちばん好きな作品です！！そこまで嵐が好きってことではないんですが(笑)、この櫻井くんだけはほんっとに大好きになってます！！もー大好きです(*´艸`) (2017年11月11日 13時) (レス) id: 7c15ab1247 (このIDを非表示/違反報告)
キナコ(プロフ) - 先程の続きになります。 実はもうファンを卒業してしまったのですが、ヲタ卒しても何度も来てしまいます。この作品は何度読んでも本当に飽きません。これからも何度も読みに来ると思います。長文失礼致しました。 (2016年3月21日 3時) (レス) id: 830f15669d (このIDを非表示/違反報告)
キナコ(プロフ) - このお話が大好き過ぎて読むのが今回４回目か、５回目でした笑 お菓子とキラキラと魔法と恋。女の子の大好きな物と、こんな風に愛されたいという女の子の希望が詰まった私の大好きな作品の一つです。 (2016年3月21日 3時) (レス) id: 830f15669d (このIDを非表示/違反報告)
たむたむ(プロフ) - 作者お気に入り登録させていただきました！他の作品も読んだんですが、めちゃめちゃドツボでした(*^^*)これからも応援してます！ (2014年12月1日 21時) (レス) id: 429496ea68 (このIDを非表示/違反報告)
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