＊未来地図＊ (ページ10)

今日:13 hit、昨日:3 hit、合計:171,144 hit

１０ページ10

潤「バカだな」

潤がなんてことない、って顔で平然と言った。

・

潤「まぁでも、諦めて？」

A「･････諦める？」

・

そう。潤が頷きながら、また私の鼻水をティッシュで吹く。

あーあ、マスカラ取れた。と小さく言いながら、目の下にも優しくティッシュを這わせた。

・

・

潤「お前がどんな恋をしてきてようが、今、好きな男がいようが、

俺はお前を幸せにする自信があるからさ」

・

サラリと、そんな台詞を吐くこの男は、やっぱり「王子様・松本潤」だと思った。

・

・

潤「諦めて俺のところにきな？」

・

・

･･･････････な、にをそんなサラリと･･････。

・

・

潤「だいたいね、お前が言うなら俺も言うけど！」

いきなり声が大きくなる。

・

A「な、なによう！」

潤「俺んち、Ｔ町！」

A「･････え？うちと逆方向じゃん」

潤「そうだよ！嘘までついてお前を送ろうとした俺の男心を知れ、っつー話だよ！」

A「なによう、それ」

潤「ちなみにね、お前が報われない恋をしてたことだって、トモミをべろべろに酔わせて聞いて知ってんだよ！」

A「はぁ！？マジでか！」

潤「マジだよ！お前、トモミの酒癖の悪さ、ナメんなよ！」

A「ナメてたよ！」

潤「酔っ払ったトモミに誘導尋問のように、Aは今どこに住んでんだ、とか、

恋人はいるのか、とか聞いた俺の苦労知らないだろ！」

A「知らないよ！」

潤「トモミはベロベロで何喋ってるかわかんねぇし、あげくの果てには翔が実はトモミが好きとか言い出すし･･･」

A「マジでか！」

潤「なんで俺が、翔とトモミをくっつけなきゃいけないんだよ。それどころじゃねーっつうのに！」

・

潤がふぅ･･･と大きく息を吐く。

・

潤「俺の愛の重さを思い知れ」

潤が、王子様の笑顔で、笑った。