□CASE３２□ ページ33
お正月があっという間に過ぎて、春が過ぎて。夏がきて。
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去年の今頃だったな、と思う。
夏の日に･･･とうっ！という声と共に、私の目の前に降り立ったのはヒーロー。
色白な顔。
黒い髪。
ビシッと右側に伸びた両腕。
････黄色いTシャツ。
ヒーロー、二宮和也。
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「一年って･･早い･････」ポン、とベランダに干した布団を撫でる。
夏の太陽を浴びて布団はフカフカに膨らんでゆくだろう。
すぅ、と息を吸った。
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「･････起きてください！！！！朝です！あーーさーーーでーーーす！！！」
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ヒーロー二宮和也の部屋をパァンと勢いよく開ける。
「酒くさっ！！！」
和「････んだよ･･･朝からうるせぇな･･･二宮くんは二日酔いでグロッキーなんだよ･･････」
「ヒーローでしょう！曲がりなりにもヒーローでしょう！起きてください！」
和「･････飲まなきゃやってらんねぇんだよ･･････」
「え？」
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布団の中から二宮さんが腕を私へ伸ばす。
指には白い紙がピラリ、と挟まれていた。
「なんですか、これ････」その紙を受け取り、目が文字を認識して、言葉が止まった。
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辞令。
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ヒーローに辞令が出るんかい。というツッコミよりも。
二宮和也の、異動･･････。
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和「火星だって」
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モゾ･･･と布団の上に、ボサボサ頭のヒーロー二宮和也が、起き上がった。
「････火星･･･････にもヒーローって必要なんですか･･･」
和「ヒーローはどこでも必要なんですぅ〜〜〜」
「････････････」
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出ていって欲しいと、思ってた。
性格が悪くて口も悪くて、全然私を守ってくれないヒーローなんて。
出ていって欲しいって･･････。
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和「結構、気に入ってたんだけどな。････････地球」
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ボリボリ、と頭をかく、白い指。
黄色いＴシャツ。
寝起きの髭。
私は、言葉をなくして、ただただ、古い廊下に立って二宮さんを見てる。
ミシリ、と鳴ったのは古い木の音。私の心じゃ、ないはず。
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storm1030(プロフ) - なんか･････いつもとちがいますね？おもしろいです。けど。 (2015年6月30日 21時) (
レス) id: 43817020fb (このIDを非表示/違反報告)
小羽(プロフ) - 櫻井さんは傘で携帯叩き割ってくるのね(笑)どこかで聞いたことあるのは気のせいかしら･･･ (2015年3月7日 7時) (レス) id: 6766e28ea5 (このIDを非表示/違反報告)
ハムちゃん(プロフ) - あーもーヒーロー大好きです！！リアルタイムでは読めなかったことも多かったので、まとめてくださって本当に嬉しいです！ (2014年10月31日 1時) (レス) id: b71cbad781 (このIDを非表示/違反報告)
悪道(プロフ) - …夢主ちゃんブスなのね… (2014年8月14日 8時) (レス) id: e2a5920994 (このIDを非表示/違反報告)
みっちー(プロフ) - ヤバい！面白すぎる！声を押し殺して笑うのは大変だわ (2014年8月7日 18時) (レス) id: 157c53624a (このIDを非表示/違反報告)
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