□CASE１□ ページ2
とうっ！という声と共に、私の目の前に降り立ったのはヒーロー。
色白な顔。
黒い髪。
ビシッと右側に伸びた両腕。
････黄色いTシャツ。
･･････ブラックデニム･･･。
・
・
・
「二宮和也、参上！」
・
・
･･････男、は、短くそれだけを言った。
「･･････えーっと、ヒーロー、ですよね？」
男は私をチラ、と見てハァーと大きなため息をついた。
和「ヒーローだからわざわざ、とうっ！って叫んでるわけですけどーーーーーー？」
「･･････いや、あの、ヒーローって、ホラ、そういうラフな格好じゃなくないです？」
男はまた、大きなため息をついた。
和「あー･･･、それさ、あれでしょ。
なんとかレンジャーが着てるようなピッチピチのヤツでしょ？
俺さ、今日で３０なのよ。３０。三十路。
あんなピッチピチをさ、三十路のオッサンが着て歩いてみなさいよ。
完璧、職質でしょ。職質されて俺、なんて答えるのよ。
あ、俺、ヒーローやってます。って？
逮捕でしょ。そんな三十路のオッサン、逮捕でしょ。
第一ね、俺、なぜか黄色のヒーローなわけよ。
黄色のピッチピチよ？
それもう、ブルース・リーじゃん。
俺が世界平和の為に頑張ってお前を救ってもさ、ブルース・リー、お疲れ！じゃん。
そもそもね、お前がヒーローに色々と理想像を求める、っつーなら
俺だって助ける女に理想像を求めたいんですけど？
お前、俺より重いだろ。
ああ、ああ、わかってるって。女子の平均体重が５０キロ超えてることわかってるって。
わかってるけど、お前、俺より重いだろ？アン？
自分より重い女を颯爽と助けなきゃいけない俺の苦労分かる？
お姫様抱っこ？俺がしてもらいたいね！！」
・
・
言葉を失くしている私に、ヒーロー二宮和也。は、「あ」と言った。
「あ？」
和「３分たったわ。ってことで、俺帰るわ」
「･････････え？」
とうっ！
ヒーロー二宮和也。は、悪者にゲヘヘヘヘと笑われて
襲われそうになっている私を残して、飛び去っていった。
「助けろや！！！！！」
これが、私とヒーロー二宮和也の、出会い。
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storm1030(プロフ) - なんか･････いつもとちがいますね？おもしろいです。けど。 (2015年6月30日 21時) (
レス) id: 43817020fb (このIDを非表示/違反報告)
小羽(プロフ) - 櫻井さんは傘で携帯叩き割ってくるのね(笑)どこかで聞いたことあるのは気のせいかしら･･･ (2015年3月7日 7時) (レス) id: 6766e28ea5 (このIDを非表示/違反報告)
ハムちゃん(プロフ) - あーもーヒーロー大好きです！！リアルタイムでは読めなかったことも多かったので、まとめてくださって本当に嬉しいです！ (2014年10月31日 1時) (レス) id: b71cbad781 (このIDを非表示/違反報告)
悪道(プロフ) - …夢主ちゃんブスなのね… (2014年8月14日 8時) (レス) id: e2a5920994 (このIDを非表示/違反報告)
みっちー(プロフ) - ヤバい！面白すぎる！声を押し殺して笑うのは大変だわ (2014年8月7日 18時) (レス) id: 157c53624a (このIDを非表示/違反報告)
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