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わーわーわーわー！
私は声には出ないけど、心の中でわーわーわーわー！って叫んでた。
人間ってテンパると声ってうまく出ないんだな。
ぎゅう、と智の指が強く私の手を握る。
わーわーわーわー！
・
・
・
A「･････ざけんなよ･･･？」
智「昭和のヤンキーか」
A「ざけんなよ････」
智「なめ猫か」
A「ふ･･･っざけんなよ･･･？」
智「ふざけていませーん」
・
・
智の指を振りほどこうとしたのに指はしっかりと私の指の間に食い込んでいて
私がブン！と振ると智の腕もブン！と振れるだけ。
・
・
・
A「大野くん？聞こえるかな」
智「聞こえてる」
A「離せや！！！」
智「嫌です」
あ。と智が私のギリリと歯を噛みしめる、これ、前歯折れるんじゃね？ってくらい
噛みしめているのをまるで他人事のようにスルーして、ナカムラさんを見た。
智「ナカムラさんさぁ？」
ナカムラさんが「は？」と至極当然な声を返す。
当たり前だ。
初デート(ハァト)の待ち合わせ場所に突然現れた男。
ああもう、最低最低最低。最低！
・
・
智「Aとどうなりたいの？付き合うの？結婚するの？」
A「ぎゃあああああ！！！」
ちょっとお！！！と私は智に叫ぶ。
ああ、ああ、それ聞きたかったよ。そりゃもう聞きたいわ。聞きたい聞きたい。
でも！
あんたに聞いてとはこれっぽっちも頼んでない！！！
・
・
A「ナカムラさん！こいつの言うことはなーんも！なーんにも！気にしないでください！！！」
ナカムラさんにそう叫んでから、あ。と、心がすぅ。と。
心の中の「恋の色」が。
すぅっと。
色褪せるのが、見えた。
・
・
・
ナカムラさんは、えーっと･･･って口ごもってる。
･･･････････ああ。
･･･････････やだな。
女も三十路超えてさ、それなりに恋をしてくると分かっちゃうコレ。
この、温度。
やだな。･･･････こんなの、分かりたく、なかったな。
・
・
・
ナカムラさんはただ、困っていて。
いや、えーっと･･そういうことじゃ･･･なんて言っていて。
なんでわかっちゃうんだろ。
ナカムラさんの中の、「私の存在」の軽さ。
始まる恋の前に、熱していない、温度。
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れもんたると(プロフ) - このクソさ加減と一途な感じ、たまんないです。智sideも見てみたい...笑 最高でした。 (2018年5月6日 2時) (
レス) id: 3e7fadf1c4 (このIDを非表示/違反報告)
彩花(プロフ) - クソ智 最高でした。(言い方) こういう智だいすきなんですが、このお話の智がいちばんかっこよくてクソでかっこよくて、最高でした。オイシイ智をありがとうございました。(言い方←２回目) これからも瀬音さんを応援させていただきます！！ (2016年9月19日 18時) (レス) id: 9fafcdfc5a (このIDを非表示/違反報告)
なみかぜ(プロフ) - ビッチ智くんは初めて見たのでどんな感じか不安＆期待で読んでたんですけど…とっても良かったです！ (2016年1月5日 20時) (レス) id: 4e72527647 (このIDを非表示/違反報告)
みづき(プロフ) - こんにちは！！みづきと申します！！オイシイオトコを読ませていただき、智くんの愛嬌や言葉にキュンキュンさせてもらい、ずっとニヤニヤしていました！笑これからも頑張ってください！！応援しています(^^) (2015年9月26日 1時) (レス) id: 7bba366ef7 (このIDを非表示/違反報告)
ココ(プロフ) - こんにちわ。ココといいます。瀬音さんのお話いくらか拝見しててんですが。もう感動です。感動というか文才！凄すぎる！テンポがよく読んでて笑えるのに、最後は感動やったり笑、私Mやないけどこの話もめっちゃおもろかったです！今から残りの作品読破して来ます笑 (2015年6月16日 20時) (レス) id: ee48ebbedd (このIDを非表示/違反報告)
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