＊キラキラ王子様＊ (ページ5)

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雅「A、寒いから駅まで車で送ってってやろうか？」

朝ごはんを終え、スーツ姿の雅紀兄が台所のじゃらじゃらした暖簾から顔を出した。

もー、皆さん聞きました？どうよ、この優しさ。

しかもカッコいいでしょ？

A「んーん、駅まで歩くよ。ダイエットダイエット♪」

雅「あぁ、腹がちょっと･･･ね？笑」

A「そうそう、ポッコリと、ね。出てるから･･･ってうるさいなっ！」

雅「ウヒヒ笑。いーじゃん、俺はガリガリよりお前くらいの方が好きだよ～？」

ウッヒー！皆さん、聞きました？どうよ、この「心臓打ち抜き台詞と笑顔」。

国で保護してもいいと思うの、「相葉雅紀」を。

・

なんてバカなことを思い、ニヤニヤしながらお茶碗を洗う。

雅「じゃ、俺、先に出るわ。気をつけて行くんだぞ、A」

名前「ん。いってらっしゃーーーい」

ニヤケ顔を見られないように、背中越しにいってらっしゃいを告げる。

････と、肩にピョコン、と雅紀兄の顔。

A「･････！！！！！！！！」

心臓がビヨヨヨヨーーン！と飛び出た。慌ててヨイショーッ！と心臓を戻す。

・

雅「ちゃんと顔見て、いってきます。だろ～？」

・

少しスネたようにそう言う雅紀兄。

近い近い！雅紀兄の息が顔に当たってる！

ちょ、ちょっと国連！？何？どこに頼めばこの雅紀兄の素敵さを保護してくれますか！？

A「･･･いって、らっしゃい」

少し上ずった声でそう告げると、ふふ・笑。と薄く笑う雅紀兄。

・

雅「いってきます♪」

・

ヒラヒラと手を振り台所を出ていく雅紀兄を見て

今日も思う。

１００回、１０００回、１００００回、何回も何回も思ったことを今日も思う。

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・

どうして私は雅紀兄の妹なんだろう。