＊キラキラ王子様＊ (ページ21)

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☆２１ページ21

･･･････。

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･････････････。

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ダメ。

私のキャパ、ぶっちぎりで越えた。

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･････何が起こった？

雅紀兄がいる。ここに？どしてよ？で？で？今････キス、された。

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『････プレゼントはAの未来をちょうだい？』

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きっと私は史上最高にマヌケな顔をしてる。

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鼻水垂らして、涙垂らして、史上最高にマヌケな顔で雅紀兄を見てる。

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A「･････雅紀兄････？」

やっと出た言葉を遮るように。

雅紀兄がシラキさんに勢いよく頭を下げた。

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シラキ「え？えーーーっと････？」

雅「すみません！！俺、Aのこと大事にするんで。めっちゃくちゃ大事にするんで。

･･･貰っていきます！すみません！」

頭を下げたまま大きな声でそう言う雅紀兄に釣られたのか

シラキさんも「あ、いや、なんかこっちこそすみません！」と頭を下げた。

いい人だ。とお婆ちゃんが言っていたのは本当に本当だな･･･と

なぜか回らない頭でそう思った。

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雅「･･･････ホラ。帰るよ～？」

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雅紀兄の手が、私の手をがし。と握る。

A「･････え？あの！でも、雅紀兄？ダメ････」

雅「ホラ！薔薇持って！恥ずかしかったんだぞ？それ持ってここまで来るの！」

雅紀兄がテーブルの上の薔薇の花束をぐい。と私に渡す。

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キス。

大事にするんで。

貰っていきます。

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理解出来なくても、頭がついていかなくても、まるで魔法みたいに

心に染みてくる。

じわじわと染みてくる喜びに抱かれながら、一気に６０階をエレベーターで降り･･･

ホテルの分厚いドアを出て冬の空気に包まれた瞬間に、魔法が解ける。