＊キラキラ王子様＊ (ページ18)

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☆１８ページ18

シラキさんは。

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大きな身体でニコニコ笑いながら、レストランの入り口で私を待っていてくれた。

ちょっとネクタイの柄がエゲつないけど･･･笑

人柄がいいのは少し話しただけで分かる気がした。

まぁ変な人だったらお婆ちゃんが許すわけないんだけど。

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A「私、フレンチなんて初めてです」

そう言うと「イヤー、僕もめったに来ないですよ。ワハハ」とシラキさんが

少し出たお腹を撫でながら笑う。

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神様･･･すっごくすっごくずるいことを願ってもいいですか？

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私ね、もう一生、誰も好きになることはないと思うんです。

だってずっと１人だけを好きだったから。

気づいたら好きだったから。

どうしたら他の人を好きになれるか、全然分からないんです。

分からないから、誰でもいいから付き合ってしまえば

付き合うってこういうものなのかーって思って？

それなりに幸せになれるんじゃないかなーって？

それなりに私は笑って生きていけるんじゃないかなーって。

ずるいことをずっと願っているんです。

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だって「相葉雅紀」は私の全てだったから。

全てだった人を失って、どうやって笑えばいい？

どうやって怒ればいい？

どうやって幸せになればいい？

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そんなの全然分かんない。

忘れ方も、新しい恋も、全然分かんないから流されないと歩けない。

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子羊のなんたらなんたら･･･をナイフで切りながら

今日がクリスマス・イヴだなんてウソみたいだと思った。

私にとってのクリスマス・イヴは

あの古い狭い家で、鳥の足(我が家ではこれ以外の呼び方はなかった)を食べて

ケーキの上のサンタをジャンケンで取り合って

雅紀兄が鼻メガネなんてしちゃって、

メリークリスマス！なんて言ってシャンメリーを開けて、

最後に「雅紀兄、お誕生日おめでとう」と笑う日だった。

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そして雅紀兄が照れたように「ありがと♪」と言い

私とお母さんとお婆ちゃんは次々とプレゼントをあげる。

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それが、私にとっての１２月２４日だった。