最強ちゃみの千夜一夜絵巻

結婚の条件４ ページ46

ﾕﾉ「いいもの…？」



怪訝そうな顔のﾕﾉ



ﾁｬﾝﾐﾝ「これこれ！」



包みを見せる



ﾕﾉ「なんだ？それは」
ﾁｬﾝﾐﾝ「ﾌｯﾌｯﾌｯ」



そーっと包みをほどくと中から蓋つきの瓶が出てくる



ﾁｬﾝﾐﾝ「ｼﾞｬｰﾝ！蛇酒だ！」
ﾕﾉ「蛇？！まさかこれを私に飲めと？！」
ﾁｬﾝﾐﾝ「当たり前じゃん。お前が飲まなきゃ誰が子供作るんだよ。町一番の子沢山の親父がな､毎晩これ飲んでるおかげて母ちゃんに子供がﾊﾞﾝﾊﾞﾝ生まれてさ！相当ご利益があるんだって！」
ﾕﾉ「い、要らぬ！」
ﾁｬﾝﾐﾝ「何言ってんだよ！俺の労働と引き換えに頂いた貴重な代物だぞ！」
ﾕﾉ「お前が飲めばいい！」
ﾁｬﾝﾐﾝ「だから！お前に子供が出来ねえと俺らが初夜を迎え…ｯ！」


しまったと口滑らせてしまった顔なﾁｬﾝﾐﾝ



ﾕﾉ「…今、なんと申した？」
ﾁｬﾝﾐﾝ「へ？な、何にも？！」
ﾕﾉ「私に子供が出来ぬと初夜がどうのって？ん？何のことだ？」



逆にﾕﾉに詰め寄られ
白状するﾁｬﾝﾐﾝ



ﾕﾉ「ﾌﾟｯ(笑) なんだ。初夜も迎えてないのか？！お前たち！ﾌﾟﾌﾟﾌﾟ、ｳｹﾙ(笑)」
ﾁｬﾝﾐﾝ「うるせえ！」
ﾕﾉ「なるほど。だから毎日私を待ち伏せしては子を作れと言っていたのか。」
ﾁｬﾝﾐﾝ「事情は察してくれただろ？もう！頼むから作ってくれよぉ！」
ﾕﾉ「さて。どうしたものか…最近私も疲れてるしなぁ…」
ﾁｬﾝﾐﾝ「だったらこれ飲め！」
ﾕﾉ「ｳｯﾌﾟ！遠慮いたす。」
ﾁｬﾝﾐﾝ「てめえ…わざと作らない気じゃねえだろうな！俺とAの初夜を阻止するために！」
ﾕﾉ「見くびるな。そこまで器は小さくない。」
ﾁｬﾝﾐﾝ「どうだか。俺とAが兄妹じゃないこと黙ってたくせに！」
ﾕﾉ「黙ってたのではない。言いそびれたのだ。」
ﾁｬﾝﾐﾝ「こいつ…ぬけぬけと…ｯ！」



扇で口元を隠しﾍﾟﾛｯと舌を出すﾕﾉ



ﾕﾉ「Aは…？元気にしているのか？」
ﾁｬﾝﾐﾝ「ああ！」
ﾕﾉ「笑って…おるのか…？」
ﾁｬﾝﾐﾝ「ああ！毎日楽しいってさ！」
ﾕﾉ「そっか…楽しいとな…」
ﾁｬﾝﾐﾝ「お前に子供が出来たらもっと俺らも楽しくなるんだけど？！なぁ！頼むから！子供！」
ﾕﾉ「お前の頼みなど聞くか！」
ﾁｬﾝﾐﾝ「なんだと？！」
ﾕﾉ「…Aが頼むなら…考えてやってもいい…」



ﾁｬﾝﾐﾝに聞こえるか聞こえないかの声で呟く



ﾁｬﾝﾐﾝ「おい！待てこら！これ持って行けや！蛇！ﾕﾉｰｯ！」

結婚の条件５→←結婚の条件３

→ 目次へ｜作品を作る｜感想を書く
他の作品を探す