最強ちゃみの千夜一夜絵巻

何でも答える *一部修正* ページ40

ﾊﾟｼｯ！



ﾁｬﾝﾐﾝ「痛ｯ！何で叩く？！」
A「だって！」



いきなり「父上の子供じゃない」って言われても「あーあ、そうだったんだ♪」なんて簡単に受け入れられないもん！しかも捨て子だなんて？！



ﾁｬﾝﾐﾝ「だよなぁ。俺も最初信じられなかったもんなぁ。」
A「もう！」
ﾁｬﾝﾐﾝ「痛いって！何度も叩くなよ！」
A「他人事みたいに言うからでしょ！大切なことなのに！」
ﾁｬﾝﾐﾝ「いや、だって俺苦手なんだよなぁ、説明すんのがさ」
A「ﾁｬﾝﾐﾝ！」
ﾁｬﾝﾐﾝ「わぁーｯ！叩くのなし！わかった！こうしよう！お前が知りたいことを聞いてくれ！」
A「え？」
ﾁｬﾝﾐﾝ「お前が俺に聞いてくれれば何でも答える。その方がお前だって納得するだろ？」



聞いてくれって言われても
一体何から聞けば…



A「私が右大臣様の娘だっていうのは…本当なの？」
ﾁｬﾝﾐﾝ「ああ。父上が都を追われて流浪の地へ行った時、出会ったって。そして母上以外の女人を初めて愛してお前を授かったって…」



私がﾊﾟﾊﾟから聞いた話と同じ…
て、ことはやっぱり私はﾊﾟﾊﾟの娘なのね…



ﾁｬﾝﾐﾝ「なんだよ。俺のことは聞かないのか(笑)」
A「だって…ｯ！そりゃﾁｬﾝﾐﾝが本当にお兄さんじゃなかったら嬉しいけど…でもほんとに違うの？ﾁｬﾝﾐﾝの勘違いじゃないの？」
ﾁｬﾝﾐﾝ「勘違いだったら良かったって思ったよ。初めて知った時は…信じられなかったし信じたくなかった…」
A「なんで…知ったの？誰かに何か言われた？」
ﾁｬﾝﾐﾝ「いや、女房たちが噂してるの聞いたんだ…あれは確か左大臣のとこに男御子が生まれた時で…」



ー左大臣様のところ、北の方(正妻)様との間に男御子様がお生まれになったって！ー
ーあーあ、これでますます朝廷で左大臣様のお力が強くなるわねー
ーほんと！右大臣様もお気の毒…若様が本当の御子ならよかったのに…ー



ﾁｬﾝﾐﾝ「俺、まだ子供だったからさぁ、それ聞いてもよくわかんなくて(笑) それからなんか悪さやって母上にすっげえ怒られてさ、そん時無性に腹立って、どうせ俺が本当の子供じゃないから怒るんだろ！って、つい言っちゃって。そしたら母上がすんげえ驚いててさ…」



ーどうしましょう…ｯ！あの子に知られたわ！ー
ー落ち着きなさい。そなたが同様してどうする。子供の戯言だ…気にするなー
ーでも…ｯ！ー
ー何があってもﾁｬﾝﾐﾝは私たちの子供だ…ー

真実を隠す悪党→←真実を知る時

→ 目次へ｜作品を作る｜感想を書く
他の作品を探す