最強ちゃみの千夜一夜絵巻

真実を知る時 ページ39

ﾕﾉ「ﾌｯ…勘違いするな…抱いてなどいない…この格好では説得力がないがな(笑)」



私の顔を両手で包み込む



ﾕﾉ「森で意識を失って…離宮に連れて来た…長く雨に打たれていたせいで体は冷たく熱は上がったまま、ずっと魘されていた…肌と肌を合わせれば体が温まると聞いて毎晩こうして抱き締めていた…」



そしてそのまま私を抱き締めた



ﾕﾉ「私も男だ…何度このまま抱いてしまおうかと衝動に刈られたことか…」



ならどうして…？
ﾕﾉの顔を見た



ﾕﾉ「魘されながら…何度も呼んでいた…お前のその心にある愛しい男の名をずっと…流石に私も堪えた…」



寂しげに笑うと
そっと寝間着を着せくれた



ﾕﾉ「やはり悪党にはなりきれぬ！ﾊﾊﾊ！」
A「え…？」
ﾕﾉ「私の負けだ…(笑)」



そう言うと私を抱き上げた



ﾕﾉ「さあ…帰ろう…」



帰る？
帰るってどこへ…



A「ﾕﾉ…」



外に出ると牛車が止まっていた




ｷｭﾋｮﾝ「お待ちしておりました」



どうして…？
ﾕﾉの顔を見た



ﾕﾉ「お前がここに運ばれてからずっとここで待っていたのだ…」



同時に御簾の中から手が伸びて
あっという間に車の中に引き込まれた



ﾕﾉ「おい！もう少し別れを惜しんでもよかろう？！」

「十分堪能しただろ？」

ﾕﾉ「ﾌｯ…早く行け！私の気が変わらぬうちに！」
ﾁｬﾝﾐﾝ「言われなくてもそうする！」
A「ﾁｬﾝﾐﾝ…」



これは夢…？
私ﾁｬﾝﾐﾝに抱き締められているの？


ﾁｬﾝﾐﾝ「あーあ…こんなに痩せちまって…抱き締めたら折れそうだ…」



ﾁｬﾝﾐﾝの顔を見ると
心配そうにしていた顔が笑顔に変わった



ﾁｬﾝﾐﾝ「やっと会えた…」



ﾁｬﾝﾐﾝの顔が近づく



A「…だめｯ！」



思わず顔を逸らす



ﾁｬﾝﾐﾝ「何で？」
A「だって…ｯ！」
ﾁｬﾝﾐﾝ「父上の娘だから？」
A「ﾁｬﾝﾐﾝ…？！知って…」



だったらどうして…？
わかってるなら



ﾁｬﾝﾐﾝ「ﾁｯ…ﾔﾂめ。やっぱ話してなかったか」
A「ﾔﾂ…？なんの」
ﾁｬﾝﾐﾝ「俺は父上の本当の子供じゃない」

え…？

ﾁｬﾝﾐﾝ「なんか拾われた子らしいぜ？」


拾われたって
だってﾊﾟﾊﾟそんなこと一言も！


ﾁｬﾝﾐﾝ「そりゃ知らねえからな。厳密に言えば俺が父上の子供じゃないと知ってたことを父上は知らなかったってことだ。だからお前と結婚したいと父上に申し出た時、反対したのさ」



懐かしい唇が重なった

何でも答える *一部修正*→←今の私と同じ

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