最強ちゃみの千夜一夜絵巻

どうすればいい ページ28

朝になって屋敷へ帰るﾊﾟﾊﾟを見送った



右大臣「…なあA。やはり中将にも話した方が良いのではないか？何もそなた一人で抱え込む必要は」
A「私一人じゃありません。父君も婆やもそれから一部の女房に東宮様も知ってる私の気持ち…それだけで十分です…それにどうせ何を言っても中将様は納得しないでしょう…？だったら兄妹だと知って一生後悔するより、あんな薄情な女はいないと恨んでくれた方がよっぽどいい…」



朝まで話をして
この時代で私を生んでくれた母との話も聞いて
右大臣という肩書きまでを背負ってるお方が

一緒に住めなかったこと
ﾁｬﾝﾐﾝとのことを
何度も何度も頭を下げて謝った



右大臣「A…私はそなたの相手は東宮様でなくてもよい…そなたを心から愛し大切にしてくれるならば…」
A「わかってます」



その相手がﾁｬﾝﾐﾝ以外なら誰でも良いということも…



ﾊﾟﾊﾟが帰った後
入れ替わるようにﾕﾉがやって来た



ﾕﾉ「A！」



私を見つけた途端
形振り構わず抱き締めた



A「ﾕ、ﾕﾉ！」
ﾕﾉ「話は聞いた！私の元へ来てくれると…いても立ってもいられずお前に会いに来たんだ…ｯ！」
A「ﾕﾉ…」
ﾕﾉ「お前は嬉しそうではないな…諦めなきゃならなかったとはいえ、あからさまに嫌な顔はないだろう…」
A「そうじゃないわ！ﾕﾉは女御様と結婚したばかりでしょ？女御様のお側にいなきゃ…」
ﾕﾉ「お前の口から女御の話など聞きたくない…ｯ！」
A「ﾕﾉ！」



私の話も聞かず部屋に入っていく



A「ﾁｬﾝﾐﾝのことも解決してないのに…」



もっと時間が欲しいのに…



A「ﾕﾉ…」
ﾕﾉ「…」
A「ﾕﾉが私を大切に思ってくれて嬉しいわ。でも同じように…ううん、それ以上に女御様を大切にして欲しいの。」
ﾕﾉ「してるではないか！女御にも左大臣にも！」
A「形だけじゃだめ…ちゃんと誠意を見せないと」
ﾕﾉ「誠意？！ あやつらこそ私を利用しようとしてるではないか！」
A「左大臣様はそうかもしれない。父君に濡れ衣をきせ都を追いやった方だもの…」



それがきっかけで私を生んでくれた母と出会うことになった…



A「でも女御様は違うかも知れない…宮殿の中で頼れるのはﾕﾉしかいないんだよ？冷たいこと言わないで…ｯ！」
ﾕﾉ「諦め切れぬのか？！兄妹だと知っても尚？！」
A「違う…ｯ！そうじゃ…ｯ！」



体が倒れ
ﾕﾉが覆い被さった

見せかけの強がり *ラスト追加*→←重い重い十字架

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