ほんの少しだけ ページ24
ユノ「けれどチャンミンはどうかな?お前に会いに来ぬようになったのはもう、お前のことを忘れてしまった、そう思わぬか?」
A「そんなことない!チャンミンは待ってろって言ったわ!絶対戻ってくる!私のところへ!」
ユノ「フッ…大きな声が出るではないか(笑) すっきりするだろ?思っていることをそうやって口にすると」
A「ユノ…」
わざと…?
私に言わせるためにわざとそんなこと言ったの?
ユノ「ついでにもっと言えば良い。なんでも良い。私が全て聞いてやる。さあ!」
胡座をかいて姿勢を正すと大きく両手を広げた
戸惑う私を気にすることなく
さあ!と急かすユノ
A「…(ボソッ)ユノマジック…」
いつの間にかいつもの東宮らしからぬ振る舞いのユノのペースにハマっていって心の中に溜め込んだもやもやをぶちまけた
最後まで聞き終わると
ユノ「そっか…ならば…」
と徐に立ち上がった
ユノ「今、Aが悩ませているものを一つだけ叶えてやろう」
そういうと狩衣の内から筆を取り出し襖の白い部分に何かを描き始めた
ユノ「よし!出来た!」
A「…何?これ…」
ユノ「何ってAの父上殿の顔ではないか!」
えッ?!
この婆やの似顔絵みたいな絵が私のパパ?!
ユノ「どうだ?そっくりであろう?」
私が理解してるのかどうかもわからないのに
勝手に一人で満足しているユノ
その姿とこの絵のギャップの差が余りにも滑稽で思わず大声で笑ってしまった
ユノ「なんだ? そんなにおかしいか? 」
A「だって…ッ!フフフフ、下手すぎて似ているのかどうかも判断出来ないんですもの(笑)」
ユノ「やっと笑ったな」
え?
ユノ「やっと笑ってくれた…お前の笑っている顔が見たかったのだ…」
ユノ…
じゃあわざと…?
私を笑わせるためにこんな下手な絵を描いたの?
ユノ「何を申す!私の絵心をバカにするのか!」
拗ねながら怒るユノ
いつもなら何をやってもユノのすることは否定してた自分
だけど今夜は素直に嬉しく感謝した
A「…ありがとう」
ユノ「言葉だけか?」
A「言葉だけじゃだめなの?」
ユノ「だめに決まってる…」
いつものように近づく顔
だけど今夜は
少しだけ
ほんの少しだけ
ユノに応えて唇を重ねた
諦める理由 *ラスト追加*→←都合のいい答え *ラスト追加*
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愛絵理(プロフ) - あっりがとうごっざいます。ほんっと、どっこまで嫌な女なのでしょう?東宮がこんな女を好きになれない気持ちわかりますっ!こんな女をいい女だなんて言うチャミ様が許せないっ!このままだといったいいつになったら初夜をむかえられるのか?はあぁ〜! (2013年12月7日 23時) (レス) id: 8babc122cc (このIDを非表示/違反報告)
bubu - 愛絵理さん» 杉本頂きました。もうとことん嫌な女やな! (2013年12月7日 19時) (レス) id: 8721f12fa8 (このIDを非表示/違反報告)
愛絵理(プロフ) - 女御様、嫌みなタイプ!いっつまでも根に持つ女ってさいってい!子供って人のために作るんじゃないじゃん!さも東宮が主人公に未練があるみたいな遠回しな言い方しって。主人公はきっぱりよくぞ言ったね!スーッとするね。この女御様のイメージ、杉本彩って感じぃ~! (2013年12月5日 14時) (レス) id: 90dda2d537 (このIDを非表示/違反報告)
bubu - まゆまゆさん» そうではなさそうねf(^_^; ほんと女心は複雑とよく言ったもの。男もわかって欲しいね。 (2013年12月5日 13時) (レス) id: 0e97273796 (このIDを非表示/違反報告)
bubu - 愛絵理さん» ほんと女御様の真意はどこに…チャミとの初夜…まだまだ先になるのかなぁ(;´д`) (2013年12月5日 13時) (レス) id: 0e97273796 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:bubu | 作成日時:2013年11月11日 23時