最強ちゃみの千夜一夜絵巻

美人とブスとの境界線 ページ3

「姫様、お仕度のお時間です。お顔…うぉ？！姫様！？ どうなさったのですか？！そのお顔は？！」
A「…眠れなかった(大泣)」



だってもし寝てる間にﾁｬﾝﾐﾝが来たら？！
って思ったら一睡もできなかったんだもの…ｼｸｼｸ



A「また来るって言ったんだよ？今度は全部食べるって！」
「何か言いました？」

A「何でもないです！」
「そうですか？それではお仕度始めましょうね！」



大きな水瓶に映る自分の姿



A「うわぁ…見事にｸﾏ」
「姫様、この手拭いをお目におあて下さい。浮腫みが取れますよ？」

A「ありがと…冷た…ｯ」



ﾋﾔｯとしてとっても気持ちいい



「でしょう？そのままでいてくださいね？その間に髪をおすきしますから」
A「え？！とくの？！」


「姫様！危ないです！前を向いて下さい！」


だって私の髪、軽くｳｪｰﾌﾞがかかったﾏﾏ譲りの天ﾊﾟなんだもん



「何言ってんですか(笑)毎日おすきしてるんですよ？」
A「あ、そっか…」



そういうことになってたんだった



「姫様の髪は凄くお綺麗です。」
A「黒髪ｽﾄ…真っ直ぐじゃなくても？」

「もちろんです！まるで南蛮渡来の女の人みたいに」



南蛮渡来(笑)
確かにﾖｰﾛｯﾊﾟ圏の血は受け継いでいる(苦笑)



でもさ
この時代はこの姿NGだよな


A「ねえ。正直に聞かせて？」
「何でしょうか？」

A「私って美人な部類？」
「そうですね…ﾌﾞｽではないと思います」



ってことは美人ではないってことね(涙)ｼｸｼｸ



A「ﾊｧ…こんなんじゃこの時代生き抜いていけないじゃん…」
「何言ってんですか！姫様にはﾕﾉ様がいらっしゃるじゃないですか！」



えー…
ﾕﾉって婆やの似顔絵のこれでしょ？



「そうです！そっくりじゃないですか！」
A「そっくり？！これが？！」

「はい！婆や様のお筆運び素晴らしいです！」



ﾏﾁﾞかよ…
最早、望み薄…(涙)ｼｸｼｸ



A「ぁ、因みにこれ誰だかわかる？」



ﾁｬﾝﾐﾝの絵を見せた



「ﾁｬﾝﾐﾝ様です！婆や様ってば！ﾁｬﾝﾐﾝ様はこんなお顔じゃありません！ったくもう！」



お前もﾁｬﾐﾍﾟﾝかよ



A「ね、ﾁｬﾝﾐﾝが右大臣の息子だったらﾕﾉは誰の息子？」



婆やとあんたｲﾁｵｼのﾕﾉﾕﾉはさ



「ﾕﾉ様といえば現帝の東宮様に決まってるじゃないですか！」



東宮ってことは次の帝…



婆や？！
誰と私をくっつけようとしてんの？！

ぴかる源氏→←この人はNG

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