最強ちゃみの千夜一夜絵巻

愛という名の華 ページ18

A「大丈夫？！」



私ってばなんてことを！



いくら自分の身を守るためとはいえ
未来の帝のお世継ぎ製造機の破壊行為に至るなんて？！



改めて自分がしでかしたことの重大さを思い知る



A「痛いよね？当たり前だよね！どうしよ…あ！ここをこうすれば痛みが逃げるって言ってたと思う！」



ﾕﾉの腰の辺りを横ﾁｮｯﾌﾟでﾄﾝﾄﾝ叩いてあげた




A「どう？まだ痛い？」
ﾕﾉ「…」



ﾕﾉの肩が震えだす



怒ってる…？
そりゃそうだよね
いくら自分の身を守るためとはいえ
こんな前代未聞な行為許せるはずがない



ﾕﾉ「…ｸｸｸ…ﾌﾞ…ｯ…ﾌﾞﾜｯﾊﾊﾊﾊﾊ！！」



いきなり笑いだした



A「ﾕﾉ…？」
ﾕﾉ「ﾊﾊﾊﾊ！参った！今日は私の負けだ(笑)」



え？



ﾕﾉ「私の大切な場所を蹴るとは…ﾊﾊﾊ！なんとも愉快だ！」
A「ﾕﾉ…怒ってないの？」
ﾕﾉ「家臣たちが知ったら大事になるがな(笑)今回は私が悪かった…すまぬ。許してくれ」




ﾕﾉ…



A「だったらもう諦め…」
ﾕﾉ「勘違いするな。諦めはせぬ。」
A「だけど！」



私はﾁｬﾝﾐﾝのことが好きだって言ってるのに…




ﾕﾉ「私もお前が好きだ。お前が自分の気持ちを貫き通すように私も自分の気持ちを貫き通す。私の心は既にお前のものだ…」



私の手を引き寄せると
それを自分の心臓に押し当てた



ﾕﾉ「一度ここに咲いた華は二度と枯れぬことはない…今はまた蕾に戻ったがいつまた咲くやも知れぬ…止められぬ…愛とはそういうものだ…」



掴んだ手ごと私の体を引き寄せるとそっと包み込むように抱き締めた




ﾕﾉ「愛してる…私が心から愛する女人はお前だけだ…」



ﾕﾉの狩衣から匂う香り

その香りの主とこれから戦うことになるとは
この時の私にはわからなかった

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