仔猫三匹 ページ5
ニタ｢お、そうだ十兵衛、今晩は鰯にしようぜ｣
十兵衛｢ニタ！口を閉じとけ！｣
今日は早めに商売を切り上げて、
人通りない道を歩いていた
ニタ｢つってもなぁー。今は猫絵売ってるわけでもねぇーし、第一人っ子一人いやしねぇーじゃねぇーか｣
十兵衛｢もしそこの角から人が来たらどーすんでぇ｣
ニタ｢もしそうなったらそんときゃそん時___｣
少女｢え……？｣
ニタ/十兵衛｢あ……｣
まさにニタが話している時だった
十兵衛が言った通り、
曲がり角の所で
見知らぬ少女に見られてしまった
十兵衛｢え、えっとこれはその……｣
少女｢に、に……｣
十兵衛｢なんて言うか……｣
十兵衛は『それ見たことか』
と言わんばかりにニタを睨む
少女｢ニタさーん！｣
あたふたしている十兵衛には目も呉れず
少女は十兵衛の後ろに回り
背負うニタを見て目をキラキラさせている
少女｢まさかお江戸で会えるなんて！｣
ニタはと言うと、
ニタ｢に、にぃーー……？｣
目茶苦茶たじろいでいた
十兵衛｢なんだ、ニタの知り合いか？｣
十兵衛の問にニタはまた『なぁー？』
と、首を傾げる
すると今度は、少女の方から声がする
？｢俺らのことをお忘れかい？ニタ殿｣
しかしその声は少女の声ではなかった
ニタと十兵衛が驚き声の主を探すと
少女の腕の中にいる白い猫が
にやりと笑っていた
ニタ｢手前ぇはまさか白夜か？！｣
白夜｢お久しゅう、ニタ殿｣
ニタ｢ならおめぇはAかい｣
A｢あぃ。お久しぶりです！ニタさん！私達の事、覚えていてくれたんですね！｣
ニタ｢そらぁおめぇら見てぇな奴らは他にいなかったからな…｣
十兵衛｢なんでぇやっぱり知合いかい｣
A｢あ、これは挨拶もなしに失礼しました。私、Aと申します。こっちが連れの白夜です｣
白夜｢白夜だ｣
A｢よろしくおねがいします｣
Aは十兵衛に目を向けると、
はっとして一歩下がって改まった
その行動と挨拶に十兵衛は戸惑う
十兵衛｢じ、十兵衛だ。此方こそ宜しくお願いします｣
ニタ｢なぁーに釣られてんだよ十兵衛w｣
十兵衛｢う、うるせぇー！｣
白夜｢しっかし本当に人間と一緒にいたのですね、ニタ殿…｣
A｢去年ニタ峠行ったら人間と一緒にどこかに行ったって、清白さんが言ってたからびっくりでしたよw｣
ニタ｢ああ、まあ、猫仙人だった頃も人間を脅かして面白かったけど、これもこれで楽しいもんだぜ｣
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桜猫(プロフ) - うっわあー、何これ？猫絵十兵衛とかマイナーな小説よく書こうと思いましたね？どれもこれも短いものですぐやめたりしててここまで続けられるのは尊敬します！これからも頑張ってください！ (2019年11月10日 19時) (
レス) id: b3a762d464 (このIDを非表示/違反報告)
巴(プロフ) - ARIAさん» (((o(*ﾟ▽ﾟ*)o)))ﾜ-！ありがとうございます！面白いですよね！猫絵十兵衛御伽草紙！ (2015年12月13日 12時) (レス) id: 7c670cddab (このIDを非表示/違反報告)
ARIA(プロフ) - とっても面白いです^^*猫絵十兵衛御伽草紙の漫画も私は大好きです・ω・ (2015年12月13日 8時) (レス) id: 629731a7d2 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：巴 | 作者ホームページ：ホームページの追加は禁じます。
作成日時：2015年6月29日 22時
