【文スト】恐 怖 症 【男主】

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「着いたぁ〜っ！」

『し…死ぬかと思った…』

まだ残る浮遊感に恐怖でドキドキしていると手を引かれて座布団に座らせられた

そして何かと思えば僕の目の前で着替え始めたではないか

『ちょっ…何しよっと！てか冷たっ！？』

「何って…濡れてるから着替えてんでしょ

まさか…恥ずかしいのかい？男同士なのに…ククッ」

にやにやとしてからかう青年に苛ついて殴りたい衝動に駆られるが,泊まらせてもらう身なのでそんなことはしない

「あぁ…そういえば君の名前何て言うの？

私は太宰治」

『僕は愛川那由多…

長崎から引っ越してきてすぐ捨てられたけんが方言抜けんかもしれん』

僕がそう言うと構わないよと笑って言ってくれた

「それに方言男子なんて可愛いじゃあないか」

『僕は可愛くなかです』

頬を膨らませるとポンポンと頭を撫でられて台所へと向かってしまった

人が近くに居ないと孤独を感じてしまう僕は無意識に太宰さんの背後で太宰さんの服の裾を握ってよくわからない料理を作っている様を見続けていた

包丁を見たときは流石に目をそらしちゃったけどね

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