ターゲットへ…短編集 (ページ5)

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コンパの会場に着く手前で車から降りててくてくと歩く

周りの子もみんなコンパ目当てだろうか？

それぞれのおしゃれを身にまとって一緒に行く女の子たちやそわそわとしながら少し浮き足で歩く男達とか騒がしい空間の中で歩いて行く

会場はちょっとしたホテルの2階を全て貸切
けど参加価格は激安

これはかなり稼いでるな…と思いながらさっさと受付をすませてポツリと壁の華になる

会場は中央にドーンと食事のテーブルがあってこれを囲むように5つくらいの普通サイズのテーブルにはフルーツとかデザート類が置かれてウェイターがお酒や飲み物をお盆に載せて人々の間を歩き回っててコンパって聞いたけど全然イメージと違ってまるで立食パーティーのようだな～と思った

たまにキョロキョロして少し移動してみたり、周りにあわせてちょっとデザートを食べてみたりしたりとひとりアピールをしてターゲット探しと接触されやすそうな行動をしておく僕だったけどちょこちょこ食べてたら空腹が来ちゃって食事スペースに移動しようと歩き始めた所で誰か知らない男が偶然のように…でも確実に故意にぶつかった

お互いの服に男の手にあったグラスから赤ワインが飛ぶ

まるで血を浴びたような姿になった僕と男に慌てるホテルのスタッフらしき男が来て僕らを別室へ案内する

これって明らかに…と思ってたらイヤモニから声が聞こえてるくる

ギ｢ドクターのお気に入りの服を災難だねー聞こえてるかな？ぶつかってきた男もホテルマンみたいなやつも二人共ターゲットの一部だよ｣

その言葉にやっぱりと思いつつやっぱり馬鹿って単純だよなと思いながら素直に言う事を聞きながら歩いて行くと不意に影からハンカチで口をおおわれる

少し匂いをかぐと睡眠薬の匂い…息を止めて目を閉じてからくたりと力を抜いて眠った演技をする

暗殺技術を学んだ時に毒や薬の耐性を付けてある僕に死角はない！

眠ったふりをした僕を担いで移動させられる

歩く速度、方向、伝わる振動。事前に見たホテルの部屋配置などからそこから今こいつらは駐車場へスタッフルームから廃工場にでも移動して僕で遊ぼうとする気なのが分かった

ポイと車のトランクに投げ入れられて目の裏が暗くなってから目を開けて襲撃のした準備を始める