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「どこいるの??あ、いた…」
「うわっまぶしぃ!」
「なんでライトも持たずに来てんの?危ないよ」
「そんなん無くても見えるもん」


べーって舌を出して、こいつは野生児なのか…。街灯も少ないし光がなきゃ道端の小川に何回だって落ちそうだ。


「消して、それ」
「え…でも…真っ暗じゃん」
「蛍が逃げちゃうから」
「えぇ〜でも道が見えない」
「俺に着いてくればいいから」


手をぎゅって握られて、軽く引っぱられる。
仕方なく光を消して、小さめの懐中電灯はポケットにしまった。
真っ暗な道を手を引かれて歩く。
今日は空も曇ってて、月も見えない。
目隠しをされたままどこかに連れていかれてるみたいだった。
ちょっと怖いな…。


「……怖い?」
「…う…、いや…ぜんぜん」
「ふっ…そっか」


心を読まれたのかと思った。動揺して否定したけど怯えてんのバレバレ…ダサいな俺…
早く着かないかな…手を繋がれてるなんて、ちょっとやだよ。だからって離せないけど


「ふふ…」
「なに?」
「いのおちゃん…面白いね」
「どこが?」

おれは今手を引かれて歩いてるだけなんだけど
どこに面白いポイントがあったの。
まさか『やっぱこの細モヤシは暗いとこでもビビってんだな』とか思われてる?


「暗くてドキドキしない?」
「…ぜんぜん」
「あははっ」
「なんで笑うの…」



しばらく歩いてたら足元の感覚が土じゃなくなった。
足元気を付けてねって声が優しくて、まるで手を引かれてるお姫様みたい………やっぱやだな早く着け。
そう思ってたら動きが止まった。



「ついたよ。いのちゃん」


まるでその言葉が合図みたいに、一気に光がいくつも川辺から飛び出す。



「…う…わぁ……」

蛍だ…めちゃめちゃ沢山飛んでる…!

「すっごい!きれー」

ふわふわ浮かぶ黄緑色の光がゆっくり点滅した。
呼吸してるみたい…

「蛍…こんな沢山初めて見た…」
「きれいでしょ」
「すごいね…」


都会では見られないこんなの…凄いな…

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彼方(プロフ) - 最初から最後まで、とても面白かったです!! 高校入学後も、タヌキさんがナイスな橋渡しをしてくれると願ってます(^^) (2022年7月17日 7時) (レス) @page50 id: 88dc4878ec (このIDを非表示/違反報告)
はな(プロフ) - 彼方さん» 彼方さん、ありがとうございます!!ほんと停滞サイトで申し訳ない!続きも頑張ります(*´∀`*) (2021年6月27日 9時) (レス) id: 0d940f7544 (このIDを非表示/違反報告)
彼方(プロフ) - お話が再開されていて、あまりの嬉しさにコメントさせて頂きました。これからも楽しみにしています! (2021年6月26日 20時) (レス) id: 631c1117d1 (このIDを非表示/違反報告)
はな(プロフ) - ずみさん» ずみさん感想ありがとうございます!!めちゃめちゃ更新止まってるのに読んでくださり有難い限りですm(_ _)m たぬきの大ちゃんは譲れない作者です\(^^)/私もウサギさんは裕翔かなと思ってました(*´∀`*) (2021年6月26日 8時) (レス) id: 0d940f7544 (このIDを非表示/違反報告)
ずみ - 最高に面白かったです!やまいのありの設定が可愛いすぎます。あのうさぎは裕翔くんかなっとつい思ってしまいます。 (2021年6月21日 9時) (レス) id: bd4fe09068 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:はな | 作成日時:2020年9月9日 22時

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