夏の約束

・(Ｙ) ページ40

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都会から来た男の子
細くてひょろくて白くて
なんかもやしみたい…


でも意外と好奇心旺盛で
ビビりですぐ泣くけど
凄く優しい心を持ってた
一緒に居ると温かい


いつの間にか夢中で
あっという間の一週間









｢…はい。じゃあ、やまちゃんはここね｣
｢いーの？｣
｢前はもっと強引に入り込んできたくせに｣
｢へへ、そうだっけ…｣


話聞く体勢になるっていのちゃんはいそいそ布団まで行って俺を手招きした。
前みたいに枕を譲ってくれて、お泊まり会第二弾だって。
そうやってくれて嬉しかった。


｢もう、大丈夫なんだよね？そばに来ても｣
｢うん…夜の間は大丈夫。ちゃんと色々やってきたんだ｣
｢色々ってなに？｣
｢それは…ひみつ｣
｢なんだそりゃ.…｣

聞きたそうな瞳に負けそうだ。
聞かれる前に話始めちゃおう




｢…俺ね、ほんとは人間に触っちゃいけないんだ｣

｢それって、ルール…？｣
｢うん、そう。なんでダメかっていうと、一回でも触ってしまうと、その人間に俺の姿が見えてしまうから。おれと初めて会った時、覚えてる？｣

｢…え〜と…確か、川に落ちそうになって…｣
｢そう。俺いのちゃんの後ろつけてたんだけど、目の前でふらつくから咄嗟に腕掴んじゃったんだよね｣


そんなつもりは無かったのに
ただ外から人が来るって聞いたから見に行っただけだったのに。

なんかひょろひょろ白くて細い子がブツブツ文句言いながら歩いてて、
子供が一人で来るなんてめずらしいなぁなんて思いながら、その後ろを歩いてた。



｢それで触ったから…俺はやまちゃんが見えるようになったの？｣
｢うん、そうだよ｣
｢触らないと見えないままだった？｣
｢そうだね…こうして話もしてなかったよ｣
｢そっかぁ…｣


いのちゃんは枕に頭を預けたままふーんってなにか考えてる顔。そのまま寝てしまわないかちょっと不安になった。


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