夏の約束

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｢えっダメだよ！神様にもダメって言われてる！｣
｢なんで？？見たいよ！ほらお饅頭あげるから！｣
｢……まぁ…一瞬だけなら…｣

チョロいタヌキ！なになにどんな顔なの？
ゆっくりメガネが下ろされて、その下から大ちゃんの素顔が現れた。小動物みたいなくりっとした瞳…あら可愛い。

｢ほうほう…｣
｢……いや、そんな…それ程でもないよ…｣
｢普通じゃん｣
｢！！かっ、神様はちょっと良くしすぎたって言ってたよ！｣

どうやら姿を変えるときに容姿を決めるのはやまちゃんみたいだ。
俺の反応が期待と違ったのか大ちゃんは顔が真っ赤。可愛い〜!とか言うと思った？

｢たしかに可愛いっちゃ可愛いけど…もっとすっごい意外性でもあんのかと思った。なんでメガネかけてんの？｣
｢だって目が悪いからって…あといのちゃんのストライクゾーンだったら困るから隠してって…｣
｢え？ストライクゾーン？｣

おれが大ちゃんのこと好きになるって思ったのかな、
なにそれ…独占欲？山ちゃんて時々ほんとに人間っぽいんだけど



手紙の最後を読んでなかった。
それ見て俺はちょっと胸がはねた。
何ときめいてんの俺…


｢あれ…耳赤いよいのちゃん｣
｢うん…なんでもない……｣





俺もいのちゃんに会いたいな

会えないともっと会いたくなっちゃった。
なんかこれって、恋してるみたいだね。




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