頼れる先輩は。【センラ】

先輩。-20- ページ21

まさか、坂田先輩が...



『どうしてそう思うんですか？』



もし、坂田先輩が言ったんなら折原さんはそう答えてくれると思う。



セ「Aの顔がそう言ってた。」



え、私の顔...？



『私、ですか...？』



私の手は止まっているが、折原さんは手を動かしながら話し続ける。



セ「高校の先輩に会ったら普通は相手を見るやろ？でも、Aは坂田の名前を知った途端、ずっと下ばっか見てたで。」



何もないと言ったら嘘になる。



でも、このことは折原さんには知られたくない。



『まぁ...ありました。けど、大したことじゃないんで大丈夫です。』



セ「そっか、別に嫌なことはされてないんやろ？」



『はい。』



どちらかといえば、私がさせてしまった。



セ「わかった。でも、なんかあったら必ず俺に言うんやで。約束な。」



そう言って指を出してきた。



なんのことだろう？



セ「何、見とんねん。指切りげんまんやろ。」



あー、なるほど...



『すみません。約束しましょうか。』



『なんだか、子供みたいですね。私たち。』



セ「Aはまだまだ子供や。」



『残念ながら、27です。』



そういって私たちは指切りげんまんをした。

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