*センセイ24 ページ26
*
「断る」
先生の凛とした声が響き、顔を上げると女の子の焦った声が聞こえた。
「なっ、なんでよ!!」
動揺する女の子に実弥先生は続けてこういった。
「お前は俺の事が好きで言ってるんじゃねェ。アイツから俺を奪って優越感に浸りたいだけなんだろォ?んなことお見通しなんだよ、そんなのに付き合ってられる程俺は暇じゃねェ。」
冷たく言い放つ実弥先生の声は、怒りを含んでいて女の子はその言葉にやけになって言い返す。
「ふっ、その通りよ。でも残念ね、所詮貴方とあの子は教師と生徒、なにか問題があったら大変じゃない。」
「そうだなァ、確かにアイツの気持ちに俺が答えることはねェ。」
その言葉にチクリと胸が痛んだ。確かにそうだ。
先生にも言われたが、私と先生は立場が違う。願っても叶わない恋なのだ。
しかしその惨めな気持ちは次の先生の言葉に掻き消された。
「でもなァ、いくら互いに気持ちが届かなくても、俺の気持ちはアイツのモンなんだよ。」
ドクンと一際胸が大きく高鳴り、私は目を見開いた。
「その気持ちが他のヤツに行くことはねェし、そんなつもりもねェよ。」
実弥先生の言葉は真っ直ぐ私の胸に入ってきて、また私の目元は熱くなる。
「俺はアイツが俺の名前を呼んで笑ってりゃそれで十分なんだよ。好きだからこそ、アイツの将来奪うわけにいかねェ」
あぁ、もう......。先生紛らわしいんですよ。
「俺はなァ、アイツが好きだから。アイツが幸せならそれでいんだよ。」
先生、
__大好きです。
*
233人がお気に入り
この作品を見ている人にオススメ
「鬼滅の刃」関連の作品
感想を書こう!(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
あや - 私はさねみん推しで、今学校の数学の先生に恋をしています。なので、このお話を読んでいて、すごく楽しかったです! (2021年9月5日 12時) (レス) id: 676a376a05 (このIDを非表示/違反報告)
鈴神(プロフ) - 由瑞さん» ありがとうございます!もう少しお付き合いください〜 (2020年3月26日 9時) (レス) id: 1945be474a (このIDを非表示/違反報告)
由瑞 - 凄く面白かったです。続き楽しみにしています! (2020年3月26日 0時) (レス) id: 8d4739ba12 (このIDを非表示/違反報告)
鈴神(プロフ) - 殿茶さん» えっ、あの、ありがとうございます、小説連載されてますよね?私ずっと読ませて頂いてました!まさかコメント頂けるなんて、、嬉しい限りです。私も楽しみにしているので頑張ってください! (2020年3月15日 17時) (レス) id: c927656a5e (このIDを非表示/違反報告)
殿茶(プロフ) - これからの展開に期待!更新頑張ってください! (2020年3月15日 11時) (レス) id: ab2f0dbeb4 (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名:鈴神 | 作成日時:2020年3月10日 10時