先生、私の気持ち気づいてよ…【名前変換オリジナル】

25話 バスケ ページ27

午後の授業にも愈々入り、次は体育となっている

それも…合同のバスケ。


『まず、体育で態と出来ないアピールをしてみて』


態と出来ないアピールと言われましても…元々私体育苦手だし、そもそも運動が苦手だし。

もう最初から目に見えてるというか

というか何で今日に限って合同な訳よ！？いっつもは男女別々でやるんだけどなー…

あーもう…今日はついてな…


「奥田さん危ないっ！！」

「え？」


バンッ＿＿＿！！


「〜っ！！」


まさかの顔面ボール直撃しました

しかも早いスピードでクルクル回りながら来たボールを顔面で受けとりました

お陰で顔は真っ赤に腫れて、ジンジンと痛みが広がっていく

痛みもさらに増して涙が溢れそうになる


「奥田っ、大丈夫か！？」


後藤先生が勢いよく私の元へ駆け寄ってきた

肩を揺さぶり、首がガクンガクンとなる


「大丈夫、です…」

「あー…これじゃ保健室行った方がいいな…誰か奥田を保健室に…」

「俺が連れていきます」


そう言い張ったのはまさかの大樹。


「会長として責任持ちます。…A、立てる？」

「あーうん。ありがとう…」

「んじゃ、任せた。授業終わったら先生も後で行くからな」


ゆっくりと立ち上がり、彼の肩に掴まってゆっくりと歩き始める

少しずつ少しずつ…と彼が言いながら彼のタイミングに合わせていく

…やっぱり優しい

自分のペースに合わせてくれる彼の優しさに心が温まる

じわっと目に涙が溜まりだしていく


*


「え、今日に限って出張とか…」


保健室に着いてゆっくりとベットに寝かされた私。

腫れている部分を冷えピタで張り、氷水を頭に乗せながら横に寝そべっている


「…A、大丈夫？」

「まあなんとか」


へへっと笑い掛ける私に対して不安そうな表情で私の顔を覗き込む彼

今この部屋に二人しかいないと考えると妙に心がざわついてソワソワする

フイッと思わず目を反らしてしまう

…何だか恥ずかしいし、二人だけって言うのもねえ…

途端にふと夏希ちゃんの言葉を思い出す




『手塚くんってAの事気に掛けてない？』

26話 早退→←24話 食堂にて

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