29話 ページ31
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伊吹「長谷部って、へし切長谷部か？」
博多「そうたい！」
「へし切長谷部様に何かあったのですか？」
なるべく恐怖感を与えないように伊吹と2人距離を適度に保ちながらしゃがんで声をかける
平野や包丁は審神者に対する恐怖が強いのか2人で肩を寄せながら震えている、そんな中でも博多は2振りより一歩前へ出て震える手をギュッと握りしめながらこう言った
博多「み、みたんばい！審神者が長谷部ば隠すところ」
伊吹「隠す....？」
博多「.....長谷部は、審神者んお気に入りでずっと側におったんやでもある日審神者ん怒鳴り声が聞こえて、俺は襖ん隙間からこっそりみてたんばい、はらかいた審神者が嫌がる長谷部ばどっかん部屋に押し込んでそんまま長谷部は行方が消えたんや」
伊吹と2人で顔を見合わしていると
平野「は、博多の言ってることは本当です！
長谷部様の霊力が消えたあと三条の皆様や鶯丸様、鶴丸様が審神者に話を聞いたり霊力を探したんですが、見つけることができなかったんです！」
包丁「みんなずっと探したんだ！毎日探したんだぞ！
本当だぞ！」
博多を援護するように平野と包丁も叫ぶ
伊吹「よく教えてくれたな、長谷部は俺達が絶対見つけるからちょっとばかし時間くれよ」
伊吹は博多の頭を撫でると笑顔を見せながら
伊吹「こーんーのーすーけー？」
管狐を呼んだ
管狐「あ、ありゅじさまお、おやめくだひゃい」
伊吹「聞いてないぞ？行方不明の刀がいるなんて
ましてや隠し部屋があるなんてなぁ？
どういう事だぁ？ん？(黒笑)」
博多達に向けたのとは真逆の真っ黒な笑みを管狐に向けて
頬を引っ張りながら霊力をだしている
私も書類とパソコンを起動させ、本丸の資料を見直し始めていると
博多「し、信じてくれると？」
伊吹「ん？当たり前だろ」
「悪いのは前任ですし」
そう伝えると博多の眼から大粒の涙が溢れる
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作者名：翠連華 | 作成日時：2022年7月12日 23時
